主人公は、特別ではないが、凡人でもない。
いわゆる秀才。
ゆえに、努力をしなければ、結果を出せず、また望みも叶わない。
だから、部活動や恋愛に、自分なりに出来る範囲で、一生懸命に青春しています。
そんな頑張っている子を、思わず応援したくなる作品です。
また、読み手とは別に、書き手側の目線からは、ニヤニヤが止まらない作品でもあります。
小説の設定を考える楽しさ。
造語を作る楽しさ。
こう云う話に持っていきたいと云う作者の希望と、地力が追い付かず、現実的には そうならない悔しさ、もどかしさ。
そう云ったモノが、そこかしこから滲み出ています。
けど、書き続けていく限り、この作者の実力は、今後もドンドン伸びる。
そして、こなれていくと、そう云ったモノも消えてしまう。
ゆえに、今だかこそ味わえる、この作品の青臭さが愛おしい。