後書きという名の、最後の独白

 俺がこの出来事をまとめようと思ったのは、単なる思いつきでしかない。

 桐山慎二という人間と、桐山美咲という人間の物語人生。その始まりはただの偶然だ。その始まりを語ろうと、ふと思いついた。

 そして、俺が語るのはここまで。俺たちの人生は、本当はもっと続いていく。けれど、今の俺にその先を語るつもりはない。

 本音を言えば、誰かに引き継いで語ってもらいたい──できれば美咲に。なぜなら、俺の語りはあくまでも俺の世界、桐山慎二個人の価値観というフィルターを通っているから。だから俺の色でしか語れない。

 だから他の誰かが語ることで、より色彩豊かになってほしいと思っている。

 とはいえそれを強制するわけにはいかない。いつの日か叶えばいいなぐらいに思っている。


 最後に、ここまで俺の語りを聞いて読んでくれた方々に、感謝を込めてこの言葉を送らせていただきます。

 ありがとうございました。







────────────────────

この物語はフィクションです。実際の人物、団体、事件等とは一切関係ございません。一致することがありましても、それらは全て偶然に起因するものとなります。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

小さな少女と過ごす、ささやかで幸せな日々──傷だらけの少女を助けた俺は、何としても彼女を幸せにしたい── アトラック・L @atlac-L

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ