騎士団長の記録–鳥籠の姫
最近になって、姫のご様子が変わられた。
今までは人形のように、言われたことを淡々とこなすお方だったが、今は外にご興味を持たれている。一体何があったと言うのか。
王は私だけに仰せられた。我が娘が変だ、と。それは私も感じていたことだった。なので一度、姫本人と話をした。姫は仰った。
「お父様は酷いのです!外は下劣で危険ばかりと仰いました!あんなにも空は美しいと言うのにっ!」
姫の仰る通り、空は美しい。しかし、その空のもと、大地を赤く染めたのは紛れもない私。姫はそんな私の行いを知らないのだ。地が汚らわしければ、空も良くは見えないものだ。姫は、本当に変わられてしまったのか・・・。変な気を起こさなければ良いが・・・。
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