第13話 やはり、サイトウ、最低だな
早朝に目覚めた私は、
どうやら冷え込む大都会での凍死を避けるために、私は炬燵に潜り込んでも黒ビールやワンカップ酒を飲みながら、『OUKIN』をプレイし続けていたらしい。一晩にしては随分とレベルが上がった『OUKIN』からログアウトした私は、ゲーミングPCのままで大学病院のアカウントにログインし、眠気覚ましを兼ねて、昨晩書くはずだったコウの面接初日のついての所見をレポートしたのだった。
レポートのタイトルは、『希少な若年のDID併発型ゲーム依存症ゆえに、破瓜型のケースのような配慮が必要あり。』とした。要するに、初潮を迎えるお年頃の統合失調症患者と同等の配慮を行い、慎重にコウの治療戦略を立案すべしというものである。
書き終えた私には、
「やはり、サイトウ、最低だな」
という、今は二児の母である腐女子仲間のスルガのツッコミが再び幻聴として届いていた。
……うー、頭痛い。。
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