第43話女神討伐完了?

唐突に魔王を倒せ倒せと言ってきたネコ耳女神


だがその理由が不明瞭であったし、この店の人間は前にカンザキから魔王は友達的な事を聞いたことがあるので誰も慌てたりしなかった


その事を知らないユキですらめんどくさがっている始末である


「魔王ねぇ?本当に倒す必要あんの?」


膝をついて頭を抱える女神にキャサリンがそう言い放つ


「あ、あるわよ!危ないんだからね!」


女神(笑)がプンプンしながら叫ぶ


「そもそもさあ、何で女神なんてのがこんなとこにいんのよ?そっちの方がおかしくない?」


確かになー。それは俺も思ってた


「いいじゃない・・ちょっと来ただけだもん。てゆうかあんた達の尻を叩きに来たのよ!」


「女神(笑)様、いじけないでちゃんと説明してよー」


ユキがめんどくさい感じ全開で言った


「じゃあその前に(笑)やめて。」


え?バレてた


「わかったわかった。女神さまって名前あんの?」


「あるわ。この私にふさわしい神々しい名前がね!恐れ慄きなさい!私の名前はミニュー、女神ミニューよ!」


女神に恐れ慄いちゃだめだろう・・・なんだかメニューみたいな名前だなー


「なんだかメニューみたいな名前ね」


カンザキの心が伝わったのかユキがそう言った


「こらそこ!メニューじゃない!みにゅー!み・にゅ・うーーーーーーーーー!」


はぁはぁと息を切らす女神ミニューにシアがまたお水を渡す


「あ、ありがと・・あなたはよい子ね?名前はーっとアレクシア!」


シアをじっと見つめて名前を言った

もしかしてこの女神・・・


「え?ありがとうございます」


「あら?あなたもなかなか強いんじゃない?魔王倒しに行かない?って・・あれ?」


この発言・・やっぱそうか・・この女神、鑑定かなんか出来てるな?


「その・・なんで魔王を倒そうとするんですか?私は直接お会いしたことはありませんが、害のない方だと伺っているんですけど」


うーんと頭を捻っている女神


・・・えっと・・あれ?よね・・・


「ミニューさま?」


「ハッ!あ、めんごめんご。で、なんだっけ?」


めんごめんごとかいつの時代だよ


「なんで魔王を倒そうとするのかなって、害のない方だって聞いているので」


きょとんとする女神


「誰が言ったの?」


「カンザキさまですけど・・・」


そういってカンザキを見るシア

女神もじっとカンザキを見るが・・・


「あんた誰よ?何者よ」


「俺か?俺はこの焼肉屋の主だよ」


「そんなわけないじゃん。だってあんたなにも見えないんだもの」


やっぱそうか。見えてたんだな・・・


「俺はそこのユキと同郷の者だよ」


そう言うと女神が青ざめた


「え?ちょっと待って・・・誰の手引きよ・・・」


「まぁそんなことよりさ、無害の魔王なんてほっておいてもいいんじゃないのか?あいつ結構弱いしさ」


「弱い?何言ってるの?そこの勇者でなんとか倒せるくらいのレベルなのよ?」


またぷんぷんし始めたぞこいつ。沸点低いわー大丈夫かよこんなのが神とかこの世界


「キトラーちょっといいかー?」


キトラを呼ぶ

ととととと・・・と足音がして


「はーい!」

キトラがやってきた


「なぁ女神さん。このキトラでも魔王倒せるくらい弱いはずなんだけど?」


俺はそう言ってキトラを前に出す


「ハッ!何言ってるのこのトーシローが。こんな子供より弱い魔王なんているわけないじゃない・・」


キトラをじっと見ていた女神がまた青ざめる。忙しい女神だな


「ちょ・・・っと・・・なにこれ・・・どうなってるの?」


「どうなってるのー?」


キトラが女神に近づくと


「ひっ!こわっ!こないでー!」


椅子から転げ落ちてそのまま部屋の隅にぶつかる


「ふげっ!」


「ひどいよーなにこのひとーきらい!」


「キトラもういいよ。ありがとな」


「はーい」


ととととと・・・キトラはまた部屋に戻った


「はあ、はあ、焦ったわ・・・魔王がこんな近くにいたのかとおもっちゃったじゃない」


「ミニュー様どうしたの?」


ユキがカンザキに聞いてきた


「ああ、この女神様はおそらくだけど、見た人間の人種や名前、年齢とか強さとかわかるんだと思うわ。どういう見え方をしているかはわかんないけどな」


「そ・・そうよ。なんでわかったの?でもさすが女神でしょ、崇めなさい」


「んでさっきのはキトラが勇者ユキよりも、魔王よりも強かったもんでビビったんだな」


「えーキトラちゃんそんなに強いの?」


「たぶんな」


まぁ・・おそらくだけどキャサリンの強さってのも勇者と呼べないほどに上がってるんだろうとおもうけどな・・


「お、お水いただけるかしら・・・」


水が入ったコップを受け取ると女神は一気に飲み干した

そしてがくっと頭を抱えて


なんなのよあれ・・・レベル210とか化け物じゃない・・・勇者の最高レベルだって100だし魔王だって100なのよ?生物の限界超えてるとか・・私よりも強いじゃないの・・・なんなのよ・・


ぶつぶつと言ってるが、なんとなくわかった。

レベル管理してあるのか


「なあ女神さん、シアのレベルはいくつなんだ?」


俺はそう聞いてみると


「ん・・・ああ、アレクシアね。90よ」


そう答えが返ってきた・・


「え?私が90?ってなんのことなんでしょうか?」


「じゃあさ、その今の勇者キャサリンはレベルいくつかわかるのか?」



「そうね・・・・」

じっとキャサリンを見て


「え?何よキャサリンじゃないじゃない・・ルシータ・・28歳・・え?ええええ??」


おおおまけで年齢が分かったぞ


「なによこれ。。。レベル1000・・超えてる・・・・」


女神(笑)様がぽかーんとなっている


この中で俺とユキだけがレベルという概念が分かっているのでユキもびっくりしているな

俺もちょっとびっくりしたけど。さすがに1000超えとか想定外だわ。ほとんどチートだな


「ちょっとあり得ないわよ・・一体なにがあったっていうのこの世界に」


それはカンザキにもわからないが、原因はカンザキにあるということは本人も気づいていない


「カンザキーおなかすいたんじゃよ」


そう言って寝起きのむーたんが二階から降りてきた


「なんだやっと起きたのか」


「今朝というか深夜だったんじゃもん」


ふにゃふにゃしたむーたんが椅子に座る


女神ミニューはそれを見て



「あ・・・あれ?なんでこんな所にいるの・・・星霊バハムート・・・」




こんな所・・とはひどい言われようだな・・というか話が進まない!


「とりあえず女神さんよ、お引き取り願っていいかい?魔王は無害だしこれだけ強いのが集まってたら魔王だってせめちゃこないだろ?」


俺はそう言って締めくくろうとした

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