第3話:姿を現した変態

____一週間後

 

 ミッチーは、毎日の様に嫌々そうにするウサギを撫で回していた。撫で回した後ミッチーは突然、悲しげな顔をして部屋を後にした。


 ウサギは体に違和感を感じ部屋にあった鏡を覗き見た。そこには、痩せ細った白ウサギが映っていた。この家に来て何日経ったのか良く分からなくなっていた。最初にここに来た時から水しか口にしていない。


ウサギは人参が拒絶レベルで嫌いで、人参が毎日ご飯に入っていた為、食べなかった。しかし毎回ご飯を残すのにも関わらず、その後も必ず人参料理が出て来きた。


「もうすぐご飯だよ!今日は特別の料理だよ」


 ミッチーの声がドアの向こうから聞こえてくる。それと共に、何かを研ぐような音が聞こえてくる。


(ヤバイ、何だかイヤな予感がする。いつもこんな事しないのに何で?)


ウサギが窓際で縮こまっていると、ドアが開いて笑顔のミッチーが出てきた。そのミッチーの右手には、先の鋭い包丁を持っていた。ミッチーは、笑顔でゆっくりとウサギに近づいて行く。


「心配しないで、一瞬だからさ」


そう言うと、ミッチーはヨダレを出してすすった。そして、鈍よりした声でウサギに話しかける。


「僕ね、小さな頃からウサギが大好きでね、よく学校のウサギの飼育小屋で飼育してた時ふと考えたんだ。ウサギの肉はどんな味だろうてね」


ウサギは、体を小刻みに震えだした。ウサギはこの時思った。


(ただの変態やん!今すぐ逃げないと。こんな時どうすれば‥‥)


ウサギは震えた。チハヤは包丁を大きく振り上げて言った。


「大丈夫だよ。キミを食べたあとは、残った骨でスープを作って全部食べてあげるから!」


 ミッチーが包丁を振りかざした瞬間、ウサギは、大きくジャンプをしてミッチーの顔に飛び蹴りをくらわせた。するとミッチーは、大きく吹っ飛んだ。


「うわぁぁ!そ、そんなバカなぁ!」


(これでもくらってろ変態野郎め!二度と私に触るんじゃねぇ!)


 ウサギは、窓に向かってジャンプをして飛び蹴りをした。すると窓に大きなヒビが入った。


もう一度繰り返した時ミッチーが起き上がって包丁を持って走ってきたが、窓が割れてウサギは外に出た。


 幸い2階から飛び出したので大丈夫だったが、着地した時、地面に散らばったガラスの破片を踏んだ。上を見上げると、ミッチーは、窓から顔を出してウサギをの方を見ていた。するとチハヤは、持っていた包丁を大きく振り上げて、


「ウサギは誰にも渡さない、ウサギは僕の物だぁぁ!」


 そう言って、地上にいるウサギ目掛けて包丁を投げた。しかし包丁は、ウサギに当たらなかった。そしてウサギは、急いで住宅街の道に走って行った‥‥、

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