∞
私が嘘をついてるように見えますか。
苦しい、つらい、と言ってるのに、学校に来たら明るい子だから。
でもこの前、自殺しようとして、線路の前で警察に捕まったの。
あなたからは見えない、私のことすべて。
教えてあげたい。
血を吐くほどに気の狂いそうな私の心。
悲劇のヒロインになったつもりはない。
ただただ、苦しいの。
嘘なんかじゃない。
本当にあの夜、死ぬつもりだったの。
結局生きてるんだけどね。
ほんとに死ねるなんて、思ってなかったけどね。
私の願いは叶わないって知ってるからさ。
死んで楽になれる日が遠いのは、よくわかってる。
こんなにも苦しいのにね。
心も手首もこんなに深くえぐられてるのにね。
それでも私、生きてるんだよね。
心が壊れてても、人って生きていけるのね。
感情を殺して生きていけたら、どんなに楽だろう。
人生が楽しいことばかりじゃないのは知っている。
私は独りじゃないって気づいた。
愛って素敵だな、と心から思った。
でもね。
なぜかそれが生きる理由にならない。
その事実が今日、学校に行く勇気にならない。
人生はとても不思議で、きっと美しい。
でもね。
なんかやっぱりつらいんだよ。
なぜか学校に行けないんだよ。
ふつうがどうこうじゃなくて、このままじゃ大人になれないんだよ。
それがこわい。
どんどん自由から遠ざかっていく。
がんばろう、努力しよう、
前に進もうとする心に体が置いていかれている。
どうしよう、
このままじゃ私、死ぬより苦しい。
健康な心と体がほしい。
学校に行きたい。
進級したい、卒業したい。
大人にならなきゃ。
苦しい、つらい、死にたい、
なんてもう言い飽きちゃったよ。
これからどうすればいい?
私、ハイになりたいの。
誰かマリファナちょうだい。
それか寝てる間に私を銃で撃ち殺してよ。
でも、やっぱり私は臆病だからさ。
私が大人になるまで、その手を離さないで。
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