夢中

@oryo-23

第1話

 バスケットシューズのスキール音、ゴールネットをくぐる音、部員の掛け声、色や匂いを今も鮮明に覚えている。だがほとんど覚えていないバスケットボール以外の思い出。それほどまでに僕は夢中だった。

 あの三年間から八年。今まで二十三年生きてきた中でのたった三年間、もちろん色んな苦労だってしてきたし、たくさん泣いて、笑って遊んだ。でも、それでも僕はその三年間の記憶が一番こころに残っている。そして今、思う。僕は何故こんな人生を歩んでいるんだろうか。あの輝いていた三年間のような僕はどこにいったんだろうかと。


 

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