BL寄りで女が嫌いな徳川家光の跡継ぎ問題と春日局が作り上げた大奥システム

 春日局(かすがのつぼね)は徳川家光の乳母(めのと・身分の高い人を母親の代わりとなって世話をする人のこと)。


 彼女はもともとは明智光秀の家臣の子どもで、お嬢様だったが、3歳のときに明智光秀が本能寺の変を起こし、父親が殺害され、一気に貧乏人に。


 公家の家で下働きをし、結婚すると、今度は夫がニートに。


「夫は役に立たないから、私が稼ぐ!!」と思ったのかは知らないが、ちょうど徳川幕府の2代目将軍秀忠(ひでただ)に子どもが生まれ、乳母の募集があったので、立候補。


 見事、採用される。


 しかし、その後、家光に可愛い容姿の弟が生まれると、家光に暗雲が……


 秀忠は弟のほうを可愛がった。


 ヤバイ空気を感じ取った春日局は家康に直談判し、家光を将軍にという約束を取り付ける(マジ、つえぇ)


 無事、家光は将軍になったが、一つ大きな問題が。


 それは家光が女に興味がなく、男が好きなことだった。


 激しくゲイ寄りの将軍様。


 跡継ぎが生まれないのは一大事!!


 そこで、春日局はボーイッシュな美少女をスカウトし、男の服を着せて、家光誘惑作戦に打って出る。


 見事成功!


 ところがこの美少女は長女出産後、死んでしまう。


 ならば次!! と、春日局は将軍好みの女を再びスカウトしまくることに。


 これが江戸の大奥の基礎となった。


【大奥のシステム】


将軍以外の男は入れない厳しいルール。


ランクがある

①御台所(みだいどころ)……将軍の正妻 皇室か公家の姫

②側室たち

③奥女中(おくじょちゅう)……世話係

春日局は奥女中のトップに君臨


 春日局、父親を失い、公家の下働きから将軍の懐刀になって、マジすげぇって思う。


(参考文献 本郷和人監修 『東大教授が教えるやばい日本史』 ダイヤモンド社 2018年)


【頂いたコメント】


 江戸城にあった文書『松のさかえ』によれば、春日局は家光の乳母ではなく「生母」となっている。


 「家光」の名は「家康」+「光秀」から来ており、春日局が天下の謀反人の縁者だったから、表向きは「乳母」にされたと考えられる。


 そう考えれば、春日局と家光の親密な関係、彼女の親族への厚遇、お江与の方が弟・忠長を偏愛し、家光を嫌っていた事も、全て辻褄が遭う。


 では何故、春日局は秀忠の側室になれる程に厚遇されたのか。当然そこには家康が関わっている訳だが、家康が春日局――と言うより、明智一族に対して大きな恩義を感じる出来事と言えば、一つしか無い。


(落木奥弘様)


 コメントありがとうございますm(__)m


・江戸城に存在した紅葉山文庫の蔵書『松のさかへ(栄え)』に「秀忠公御嫡男竹千代君御腹春日局、三世将軍家光公也」という記載


・家光が生涯持っていたお守袋には「二世権現、二世将軍」と書いている(日光山輪王子)


 秀忠を飛ばして、自分が二世と言えるのは、家康が父親、母親が春日局だからでは? という説もありますよね。


 家光が父親に愛されなかった理由を考えると、こっちのほうがしっくりくると言えば、しっくりきますm(__)m


 では、なぜそれを公にしないのか? となると春日局が敵将とされる明智光秀の部下の子どもなので都合が悪かった……


 いつもありがとうございます♡

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