芥川龍之介の自殺理由「ぼんやりとした不安」の正体 

 慶応義塾大学教授で文芸評論家の福田和也氏は「有名作家で自殺する人は一定数いるが、文学的理由で自殺する人は稀だ」と言う。


 ではなぜ自殺するか?


 理由は、自分の作品が売れなくなり、最後は働かなければならないのではないか? という経済的な心配で自殺するケースが最も多いと(そうでない人ももちろんいるが)。


 司馬遼太郎氏は芥川龍之介も同じだと指摘する。


 芥川龍之介の自殺理由は「ぼんやりとした不安」と言われている。


 この「ぼんやりとした不安」は、当時、急激に広まりつつあった共産主義を指していると。


 芥川は天才であったゆえに、新しい時代が始まりつつある時代において自分が取り残されるかもしれないと悟ったと。


 社会人経験がなく、いきなり作家になった人にとっては、世の中でふつうに働いた経験がないため、仕事をしないといけない状況になることを恐怖に感じるという。


 これが有名作家で自殺する人が一定数いる理由だと。


(参考文献 加谷珪一 『お金持ちの教科書』 阪急コミュニケーションズ 2014年)


 作家になれても、経済的に安心できる基盤がないと幸せを感じにくいのかもしれない。


【頂いたコメント】


白狐姫と白狐隊様


 芥川は当時、大変な売れっ子でしたから、適当に流していてもある程度生活出来ていたのでは? と私は思います。むしろ、実のお母さんが発狂しているので、その遺伝的な事で悩んでいたのが主因では? と思ったりします。


 晩年の小説、【歯車】とかを読むと、精神的にかなりおかしくなっているのはわかりますが…。


 あの程度の不安とか悩みなんて、現代のサラリーマン諸氏は、みんな持っているのでは?とも思ったり。


 にしても、奥さんと子供も3人いて、それで『ぼんやりした不安』とかで自殺されちゃ、家族はたまったものではありません。


 死んだ時は大した財産もなかったみたいですし。


 彼は芸術至上主義とか偉そうなことを沢山書いていますが、そんな事書いて気取っているなら、もっとしっかり生きろと…。


 人間としては屑だと思います。


 (白狐姫と白狐隊様)


 遺伝は連鎖反応を起こしやすいですね。


 いつも興味深いコメントをありがとうございますm(__)m


 心より感謝をこめて♡

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