『韓非子』人は裏切ることを教えてくれた法家の思想家 まさに人に裏切られて死亡

「マキァヴェリの『君主論」とチェーザレ・ボルジア』の記事に頂いたコメント


 将来トップに立ちたいと思う人は、『君主論』や『韓非子』で帝王学を学ぶべき。


「他人は裏切る」「人間関係は信義ではなく計算」「慕われるより恐れられろ」などなど、どちらも書かれている本質は全く同じ。


 結局それは、イタリアでも中国でも、人間のやる事は大昔から何も変わっていないという事を示している。


(落木奥弘様)


 いつも素敵なコメントありがとうございますm(__)m


『韓非子』(かんぴし)は、中国戦国時代の法家である韓非の著書。


 内容は春秋戦国時代の思想・社会の集大成と分析。


『韓非子』は漢文の授業では「矛盾」という言葉が生まれたエピソードで有名ですね♡


 彼は性悪説を唱える荀子(じゅんし)の弟子。


 ついでに性善説を唱えたのは孟子(もうし)。


 孔子は「仁」(人を思いやる心)を大事にしようと言ったが、荀子は世の中には人殺しや泥棒など、平気で悪いことをするやつもいるから、「礼」(規範)によって縛るべきだと主張した。


 韓非は、それだけじゃ生ぬるい、悪いことをしたヤツには法律によって罰を与えなきゃ! ってわけで、「法」を重視しました。


 なので彼は法家とされる。


 彼は「人は裏切るものだ」と考えたが、まさに学友の李斯(りし)に裏切られて死ぬ。


 韓非は春秋戦国時代の韓の王族の子で、同じく法家の李斯(りし)と一緒に荀子の元で勉強。


 韓非の国は、戦国七雄という七つの国(秦・韓・魏・趙・斉・燕・楚)の中で最も弱く、大国の秦と隣接していたため、脅威にさらされていた。


 秦は韓を属国にしたいと動いていた時期で、韓非は使者として秦の国に行く。


 韓非は自国の韓王には登用されなかったのだが、秦の始皇帝は『韓非子』の愛読者で臣下にしたいと考える。


 ところが、先に始皇帝に仕えていた李斯は「韓非がいると俺の立場がマジ、ヤバイじゃん」と思い、嘘の証言をして韓非を貶める。


 牢屋に入れられた韓非は李斯のアドバイスで服毒自殺をして死ぬ。


 かつての学友に裏切られての悲しい死。


 でも、彼の思想は素晴らしいと思う。


参観の術 臣下の言動をよく見て聞くこと

必罰の術 罰を下して威厳を保つこと

賞誉の術 褒賞を手厚くすること

一聴の術 臣下の言ったことに責任を持たせること

詭使の術 意表を突く命令を出して相手の真意を探ること

挟智の術 知らないふりをして問いかけること

倒言の術 反対の事を言い、反応を見ること


 漫画『キングダム』で人気の秦の始皇帝に大きな影響を与えた人物。


※参考資料

【韓非子とは】時代背景から代表的な名言までわかりやすく解説

 https://liberal-arts-guide.com/han-feizi/

韓非のことをとても詳しく書いてくださっているサイトですm(__)m

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