第18話

はじめての共同作業は、エッチなことをするために車の後部座席を倒し場所を整えることでした。

黙々と作業する。

以外とちゃんとしたベッドっぽくなって、俺はそこにそのまま座って待機した。

カンザキが座って待ってろって言うから仕方なくだ。

ヘロヘロだからとかじゃない。


カンザキはトランク部分を開け何かを取り出している。

盗み見る、エッチなことする準備を真顔でしてる。

どうしてときめく俺の心臓よ。

落ち着こうと深呼吸をする。

だけど胸の高鳴りがどんどん強まってく。


辺りに人気は無い。

俺達だけだ。

期待感を高める。


ここは穂高の工業地帯で私有地なので、幾らでも居て良いって白浜に許可は得ているそうだ。

穂高白浜は、俺が知っていた白豚ちゃんからちゃんと成長し、しっかり頼れる青年になったのか。

…長期の滞在がエッチしますって伝わって、恥ずかしいが仕方ない。

シたくて、たまんないのだ。


「寒いか?」


小さなランプを灯したカンザキが、車に乗り込みながら俺の頬を撫でた。

冷たい風が背中を撫でる。

屋根を付けると狭くなるので、オープンカーのままにしている。

冷たいと小さく呟きながら、カンザキが俺にブランケットを背中から掛けてくれた。

んな、やわじゃないんだけど、そういうトコだぞカンザキっ。

俺は腰を下ろしたカンザキに抱き付いた。

あったかい。


「ぎゅって、してくれたら、へーきです」


ああ、力の弱いこと。

そろそろちゃんとした義手返して欲しい。

こんな弱いから、カンザキが俺を勘違いするのだ。


「古壱は、思った通りの甘えん坊だな」


カンザキが嬉しそうに俺を膝の上に抱っこしてくれた。

ひょいって簡単に、だ。

くそ、くやしい。

あ、ズボン越しに急所撫でるの無し。


「んっ…やめろ、この、甘やかしで人を駄目にする製造機っ」


心外だと囁き、カンザキがゆるゆる俺の服を脱がし始めた。

時々急所にちょっかいかけながら、キスしながら、素肌に優しく甘く脱がしてく。


カンザキはホント、ひとを駄目にする甘やかし魔だ。

白浜が良い例だった。

可愛い甘々ぽっちゃり坊ちゃんだった。


んで、なんだかんだで俺も甘やかされて駄目にされた。

世話になってた日々も思い返せば甘々だった。

甲斐甲斐しいにもほどがある。


だから、今も、駄目だ。

甘やかしてくる。

もっと甘やかして欲しくって、大人しく服を脱がされてる。

大人しくってエライねって、頭を撫でてくれた。

撫でたついでにキスされたら、しまりのない笑みが零れてしまう。


そんなこんなで、すっかり裸に剥かれてしまった。

膝の上、ブランケットをまた背中に掛け寒さ対策してくれるカンザキ。

左手が温めるように胸とか腹とか撫でてくれる。

その指は乳首をこねくり、臍の穴をほじってくる。

そんなトコ別に触られたってどうってことないって思ってた。

でも執拗に弄られたら、変な気分で変な感じで、きもちよくなってくる。

その所為でチンコがしっかり勃ってしまった。

それに気付いたカンザキが優しく扱きはじめる。


「あっ…ひぃん」


変な声、漏れた。

きもちよすぎて堪えるのは無理だ。

それをお気に召したカンザキが俺のあひあひを楽しむように、性器の表皮を指の腹で撫で続ける。

そんなことをされたらたちまち先から汁がじわる。

それを使ってカンザキは、俺をどんどん追い詰める。

気持ち良くって、喘いで悶えることしかできない。

身を捩る、もう真っ赤な乳首を指の腹でねじ伏せられる。

頭が真っ白になって声が詰まる、臍の穴をほじくられ腰が浮いた。

そしたら優しくチンコ扱かれる。

快感から、にげられない。


「ひぃっんっ…あっあぁっひぃあひぃっ」


裸で気持ちいいのは俺ばっか。

寂しいって思って、びくびく震えあひあひ洩らしながら、カンザキのポロシャツのボタンを外した。


「ひっんっ…か、ンざきぃ…ぬいでぇぇ…っっ」


先を親指の腹でぐりぐりって、されて喘ぎが詰まる。


「ん?ああ…上手に脱がしてくれ古壱…」


カンザキがぬちぬち、俺の肉棒を弄ぶ。

優しいのに容赦ない。

ぐんぐん血流が集まって、すぐさま限界地点まで駆け上ってく。


「イぅぅ、ざきぃっも、イっちゃうぅっ」


いいよ、って囁かれた。

ぎゅうって抱き締められ、根本から強く扱かれた。


「あっっ、くぅっっ、ィィっっっ」


下から上へ促されるように擦られ、俺は射精した。

久しぶりの絶頂に、声が出ない。

気持ち、良すぎる。

頭の中身ぶちまけてるみたいな感覚だ。


全部出したら良いって、カンザキの指が側面を撫で続けるから、俺は沢山吐き出して、意識も手放した。

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