第6話

夢を見る。


ダンジョンコアを穂高のくそジジィに投げつける。

お望みの品を持って来てやった。

どうだ。

金の亡者。

スポンサー無くても、ずっと、ずっと、ずっと、潜っていたらな。


生きてさえいれば。


ダンジョンコアなんて、手に入るんだ。


俺に手に入れられないものなんてない。


『嘘だ』


お前が欲しがるものも得て来た。


『嘘だ』


富も名声も思いのままだ。


『嘘だ』


でも要らん、何も要らん。


『嘘だ嘘だ』


俺はもう、ダンジョンには挑まんぞ。

俺はもう、お前になにもくれてやらんぞ。

穂高。

後は好きにしろ。


俺は、自由を得る。


『嘘だ』


『自由なんて要らない』


『本当に欲しい物は手に入らない俺のものにならない地獄だもうみたくないもういなくなりたいおわりにしたいじごくだダンジョンのほうがましだ地上はやっぱり地獄なんだダンジョンにかえりたいおわりにしたい』


夢を見る。


夢を。


フラフラと。

彷徨う。


名前を


だれかよんでる。


おれを?


死に際に、見る走馬灯?

ああ、これくらい、いいよな

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