おまけ

〈ユウキ視点〉







コウ「まさか…陽兎がな…」






陽兎とネーさんが帰って行った後

洸がポツリと呟いた






サトル「だから鈴ちゃんと上手くいかなかったのかな?」






シュン「・・俺はネーさんの方があってると思うよ…」






俊がチャームに出されたピーナッツを

食べながらそう言い

何かを言いにくそうな顔をしている






ユウキ「なんかあんのか?」






シュン「・・・・・・」






俊は何も言わずに酒を口にして

さっきまでネーさんが座っていた席を見て笑い出した







サトル「何?酔ってんの?笑」






シュン「いや!笑  初めてネーさんに会った日を思い出してさ」






コウ「バカ大学生な?笑」






シュン「最初は、なんだこのお姉さんって思ったんだけど…

   ネーさんから草食系って

  言われても全然嫌な気しなくてさ?笑」






サトル「俺なんてウジ男だったよ?笑」






俺も最初ネーさんが怒鳴ってきた時は

酔っ払いがからんできたのかと思っていたけど…

ネーさんがあの日俺たちに、ああやって言わなかったら

今こんな風にこのお店で

カウンターで飲む楽しさは知らなかっただろうし…

陽兎ともあのままだったのかもしれない…


 




シュン「結構前なんだけどさ…

    駅で鈴ちゃん達が俺らの話しててな…」






ユウキ「鈴ちゃん達が?」






サトル「なっ…なんて!?」






鈴ちゃんの名前に分かりやすく反応する

悟を見てまだ好きなのかと驚いたけど

俊の表情からしていい話ではないんだろうと

洸も分かっているようだった…






シュン「・・・・実はな…」





俊はたまたま駅で鈴ちゃん達を見て

一人でどうしていいか分からず

声をかけずに人影に隠れながら

向こうの話を聞いてしまったらしい…



正直タメ息のでる内容で

知りたくなかったかもなと思っていたが

その場には陽兎もいたらしく

鈴ちゃん達に「二度と連絡するなよ」と怒り

ホームから出て行ったと聞いて驚いた



 



シュン「鈴ちゃん達からはバカとも草食男子とも

  言われてないんだけど…

  なんか…悲しくて悔しかったよ…」






ユウキ「俊…」






シュン「ネーさんから言われたのとは全然違うんだよ…

   だから!!陽兎の彼女がネーさんで

  俺は良かったと思ってるし

  アイツが惹かれたのも分かる気がするっていうか…」






コウ「・・・・確かに陽兎の彼女が

  鈴ちゃんだったら嫌だな?笑」






サトル「・・・・・・」






コウ「・・・・悟?」






俊の話を聞きながら何も話さなくなった

悟を洸も心配している…

俊も悟の為を思って今まで

言わなかったんだろうと思った…







シュン「・・・・」







サトル「・・陽兎は…女の子を見る目が

  あるんだろいなぁ…俺はないからな?笑」



 



悟の目は少し涙ぐんでいるけど

それでも笑いながら「ネーさんでよかった」と呟いた






ユウキ「そうだな…ネーさんはどうやら

  陽兎の前じゃ泣き虫らしいし

  尻に敷かれているわけじゃないみてーだな?笑」






コウ「年明けには色々聞かねーとな?笑」






最初あのピアスに気づいた時は驚いたけど

陽兎が変わっのはネーさんの影響なのかと思った…

俺たちも少なからずネーさんに会ったあの日から

少しだけ何かが変わっていたから…

 



そしてその変化に悪い気はしなかった…

だから気づかなかったフリをして

陽兎が話してくれまで待とうと思っていたが…


 




( 見せつけられたな…笑 )










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