78日目

〈ハルト視点〉









ハルト「よし!!忘れ物はないよね?」






荷物を確認しながら一つ忘れている事を思い出し

キッチンへと向かって冷蔵庫に貼ってある紙を

クリップから抜き取り「危なかった」と

呟いているとじーちゃんが来た






祖父「上手く出来るといいな?笑」






ハルト「味見役何度もしてもらった

  じーちゃん達の為にも頑張るよ!笑」






祖父「ははは…行っておいで」






俺はじーちゃんに「行ってきます」と伝えてから

家を出てヒナのアパートへと向かった






( あと2回で終わりなんだな… )






土曜日に畑作業を終えてから電車に乗って

ヒナの所に向かうのも来週で終わるんだと

思うと電車から見えるいつもの景色が

少し違って見える…






もう直ぐ12月になり駅や街のいたる所は

イルミネーションで鮮やかになるんだろうけど

その時にはもうヒナに会いに行く事は出来ないから

何の飾り気もないこの景色を見るのは

1月のお正月が終わってしばらく経った位かなと思った






ハルト「・・・・まだきっと忘れてないだろうな…」







きっとこの景色を見たら

ヒナに会いに行っていた週末を

思い出して切なくなるんだろうと思い

パッと目を背けたけれど

あと2回しかないんだと思うと

また顔を上げて電車に揺られながら眺めていた…


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