76日目
〈陽菜乃視点〉
「・・・・あっ!?」
サクラ「ん?どーかしたんですか??」
「いや…電気つけたままだったなって?笑」
サクラ「あー部屋ですね!たまにありますよね?」
忘れていたのは電気なんかじゃなくて
毎月頼んでいたワインの事だった…
いつも月末から月初の辺りでお目当ての
ワインを探して注文していたけど
今月は健司にウサギとの事がバレたり
ウサギとの事で悩んでたりしていて
すっかり注文するのを忘れていた…
今日の夜に注文しても週末届くのは無理かな
と考えながらデスクに置いてある卓上カレンダーを
見て来週の週末がウサギと過ごす最後の土日に
なるんだと思った…
( ・・・・一緒に眠るのもあと2回… )
ハルト「来月は甘いのだけにして!
3本ともぜぇーんぶ甘いの!笑」
その日の夜ネットでワインを探しながら
先月ローストビーフを食べた時にウサギが
そう言っていた事を思い出した
「・・・・本当は辛口も好きだけど…
ウサギと飲むワインはコレが最後なんだよね?」
毎月のご褒美ワインは誰にも言った事がなく
3年付き合っていた健司も知らない事だった…
本当に自分の為だけの時間で
ゆっくりと美味しい物を食べて飲むあの時間が
毎月の楽しみだったのに
9月のワインが届いたあの日
たまたま現れたウサギに知られてしまい
一緒に飲むようになっていた…
「来月からはまた一人の楽しみに戻るんだよね…」
そう口にしながら甘口ワイン3種類をカートに
入れて注文手続きをした…
( ・・・・あと15日… )
・
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます