75日目

〈ハルト視点〉







アキラ「よぉ!唐揚げ定食にしといたぞ?」






ハルト「サンキュ!!」






2限目が終わり直ぐに教室から出て

1ヶ月前に煌から連れて来てもらった

あの焼き鳥屋に急いで向かった


 



店に入ると煌はもう座っていて

事前にメールで伝えておいた

メニューを注文してくれたようだ






アキラ「バイトはどうだ?一週間位だっけ?」






ハルト「結構キツイんだよ!!

  届ける時は中身入ってるから瓶ビール

  ケースで届ける時とかもう地獄!笑」






アキラ「分かるわ!笑

  俺もコンビニの補充でジュースの段ボール

  届くとゲッてなるなる!」






今日は午後の授業が一緒だから

煌とゆっくり食べたくて誘ってみた

バイト経験も長いしなんとなく

兄貴っぽい雰囲気の煌とは話しやすい






アキラ「・・・・それお姉さんか?笑」






俺の手の甲についている液体絆創膏を見て

笑いながら聞いてくる煌に

「あぁ…これね!」と日曜日の事を思い出した









「待って!!コレ持って帰りなさい」






ハルト「えーいいよ!家でちゃんと絆創膏貼るよ?」






帰ろうとするとヒナから液体絆創膏を

差し出されたけど、コレは家事をする時に

手先が切れた時用の物なんだろうと分かってたし

料理をするヒナには必要だと思って断ったけど…






「畑作業の時に傷口に泥が入ったら

  治りにくいでしょ?いいから持って帰ってから

  ちゃんと毎日塗るのよ!!

  分かった!?来週チェックするかね!!」







口煩いけど優しいからなと思い出していると

煌が「顔!」とニヤけていた俺の顔を

ベシッと叩いてきた







アキラ「そういえば、最後の日に言うんだろ??」






ハルト「ん?あぁー・・・そうだね…」






アキラ「わざわざバイトまでして…

  ホテルでも予約してんのか??」






ハルト「・・・・シンデレラだから…」






アキラ「はっ!?シンデレラ??」






ハルト「魔法をかけなきゃいけないんだよ!笑」







そうシンデレラと同じなんだ…

12時になったら魔法は解けてしまうから…





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