〈ハルト視点〉






「・・・んッ・・zzZ」






眠るヒナを抱き寄せて「ごめんね」と呟いた…


ヒナの事を考えてあげれば

アレは嘘だったんだと告げて直ぐに別れて

あげる事が一番だって分かってるけど

俺にはそれが出来なかった…





たとえ契約の付き合いでもいいから

もう少しヒナの側にいたかった…

一緒にテレビを見て、ご飯を食べて

まだまだガキな俺をヒナに叱って欲しかった…





でも、コレはただの俺のわがままだから

これ以上ヒナにキスをしたり触れちゃいけない気がした…







( 最後のワガママが終わったら…

  ちゃんとこの手を離すから…だから…)






ハルト「・・あと少しだけ… 側にいさせて…」







あのサラリーマンとは

11月いっぱいで別れると約束をした…

その後にもしヒナとサラリーマンが

付き合う事になっても

俺には何も言えない…





元々は嘘から始めた

無理矢理の恋人関係だった俺に

ヒナのこれからの恋愛に何も言えないし

言う権利もない…

 

 




でも、今はまだ…

ヒナの彼氏は俺だから

まだ… 俺の腕の中にいて…





そう思いながら

抱きしめているヒナの頭に

そっと唇を当てた…






( あと19日間… )




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