67日目
〈陽菜乃視点〉
エレベーターのドアが開いて数人いる社員の中に
健司の姿を見つけ口の端がキュッとなるのが分かった
サクラ「あっ!お疲れ様です!笑」
ケンジ「お疲れ様!笑 今からランチかい?」
サクラ「はい!小林課長もですか?」
ケンジ「僕は今から取り引き先と打ち合わせだよ」
サクラ「休憩だったら
ランチご馳走になろうと思ってたのに!笑」
ケンジ「あはは…相変わらずだね?笑
ランチはそうだねぇ…12月になったらね?」
桜と健司がエレベーターの中で話している間
とりあえずニッコリと口角だけ上げて
話を聞いてる風にしていると健司がコッチを見て
「12月になったらね」と言ってドキリとした…
( ・・・・なんで…12月… )
サクラ「12月?あぁ!!忘年会って意味ですね?」
ケンジ「可愛い後輩達を労わなきゃねぇ…笑」
サクラ「約束ですからね!高いランチにしましょうね?」
そう言って笑顔で振り返って私に同意を求める
桜に「そうだね!」と笑って返した…
ケンジ「決まりだね!
12月になったらまた日程合わせよう」
エレベーターが一階に着き
会社の外まで一緒に歩いて行き
「それじゃ」と別れて歩いて行く
健司の背中を見ながらホッとした…
20歳のウサギと付き合っていると
知られてしまった日依頼、健司に会うのが
前よりも億劫に感じている…
さっきの12月は桜の言う通り忘年会を意味
してるのかと思ったが…
健司のあの顔が少し気になった…
でもウサギとのあの契約交際を知るはずがなく
ヤッパリたまたまだったのかなと思いながら
桜とランチに向かった…
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