66日目
〈アキラ視点〉
2限目の授業が終わると直ぐに立ち上がって
いつものベンチへと急いだ
数週間前に知り合ったばっかりだが
俺と同じような恋をしているアイツに会って
週末の話を聞きたかったからだ
途中にある自販機の前で足を止めて
乾杯ようのジュースでも買ってやるかと
炭酸ジュースを2本買ってからベンチに向かうと
目当ての友人はもうベンチに座っていて
雑誌か何かを見ながらパンをかじっていた
アキラ「よぉ!お疲れ!」
ハルト「おぉー!2本ってことはくれんの?笑」
相変わらずの良い笑顔を向けて俺に手を
差し出しているコイツは
同じ男でも可愛いと思ってしまう
ジュースを渡しながら陽兎の手に握られている
求人雑誌を見て口の端が上がった
アキラ「上手くいったんだな!?笑」
週末に告白をすると言っていたから
もしフラれたりなんかしたらこんな風に
アルバイト探しなんかをしているはずがない…
OKが貰えたからこそクリスマスやイベントに
向けてアルバイト探しを始めたんだろうと思い
「おめでとう」と缶ジュースを突き出して
乾杯をしようとしたが陽兎は
乾杯にのってこず「あぁー」と微妙な顔をしている
アキラ「・・・・え??」
ハルト「・・・・言ってないんだよ…笑」
アキラ「へ??」
告白する気満々、童貞捧げる気も満々だったのに
何があったんだと固まった…
ハルト「・・・・最後の日に言おうと思ってさ?笑」
アキラ「約束の3ヶ月の??」
ハルト「そう!だからそれまでは…」
続きを口にしない陽兎を不思議に思い
背中合わせに座っている陽兎の方へと
顔を向けると楽しそうに話す声色とは
違ってただ一点を見つめて何かを考えているようだった…
アキラ「・・・・なんかあったか?」
ハルト「え??何にもないよ?笑
それよりもヒナとのデート用にバイトしたい
んだけど日払いとか週払いの仕事しらないか?」
アキラ「そんな急にいるのか?」
ハルト「ちょっとしたサプライズ?笑」
陽兎の様子が少しだけ変に感じたが
知り合ってまだ日も浅いから勘違いかなと
気に留めない事にして陽兎の条件に合う
バイトがないかとネットを使って調べてやった
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