第20話 美彩の居場所

 砂川美彩(さがわみさ)と白石美穂(しらいしみほ)は同居を始めていた。今は初めてのお泊まりしてから二度目の夏、タクは小学二年生になっている。

 一時期は二人の愛の巣だった美彩の部屋はすでに解約し、白石家は部屋の片付けをして二階にタクの子供部屋と美彩と美穂の部屋が出来ていた。

 美彩と同居を始めた美穂は夜勤を辞めて昼間の事務の仕事に変わり、足らないお金は美彩が払う家賃から補った。初めのうちは不安を口にしていた美穂だったが、もう言わなくなった。


 今日は三人で一泊旅行に行く。高原に張ってあるテントに泊まり、昼は魚釣りと水遊び、夜はバーベキュー、そして翌朝は虫採りに行く。ここはトイレ、シャワー、売店があり、管理人が常駐しているので安心だった。

 夜はテントの中でタクを真ん中にして三人で眠る。すでに疲れて眠っているタクを挟んで私達はおしゃべりをする。


「この間、学校公開で授業とか見てきたんだけど、タクの家族の絵が四人で描いてあって嬉しかった」

「私より少し背が高くて茶髪の美彩と私の間にタクが居て、お祖母ちゃんが並んでた」

「伝わってるって気がして嬉しいね」

「うん、一番気にしていたことだから、悪い影響が出なくて嬉しい」

「美穂、隣に行っていい?」

「我慢出来なくなるでしょ」

「もう我慢出来なくなってる」

「タクが起きる」

「美穂が我慢して」


 美彩は美穂に口付けるとお互いに舌を絡め求め合い高めあった。我慢出来なくなった美穂が美彩を誘い、美彩はその腕を強く引く力に満足を覚えながら美穂の柔らかい毛の生えたそこを撫でた。美穂はそこを触られるのが好きだった。普段とは別人のように体をくねらせ、その細い腰をしならせた。美彩も美穂の唇を激しく求めながら、美穂の締め付けに合わせて高まり一緒に果てた。

 美穂は私の口の中へ荒い息を漏らしながらぐったりと身を任せてくれる。美彩の美穂への好きが高まる時でもあった。

美穂は息が整うと美彩にキスをして手を伸ばし美穂の秘部を触った。攻守を交代すると美彩は美穂を抱き締め、美穂がくれる快感を味わった。そして急速に追い込まれながらもイクのを我慢して、さらに強まった刺激に頭の中を真っ白にしながら果てた。


「美穂、もうだめ」

「いっぱい良かったんでしょ」

「うん」

「愛が伝わった?」

「うん、たくさん」


 大きく喘ぎながら美穂の唇を求め、キスを貰うと力尽きてそこに横たわった。美穂は笑いながらタクの反対側に寝転ぶと眠りについた。


 朝六時。バイブの振動で目覚めた二人はタクを起こすと虫採りに出掛けた。森の中を静かに歩き何本か見てみるとカブトムシやクワガタが樹液に集まっていた。高い場所は諦めてさらに進むとタクでも届く場所にカブトムシがいた。

 タクが捕まえて虫かごへ入れる。何匹も捕まえたが相談してオスメス二匹ずつを連れて帰り、あとは放してあげた。家に着くとホームセンターへ買い物へ行き、カブトムシの家を作った。夜、タクが真剣にテレビを観ている後ろで美穂がいった。


「ねえ知ってる?、カブトムシはね、交尾するんだよ」

「こうび?」

「オスがツノみたいなのをお尻から出して、バックからメスに入れるの」

「ほんとに〜?」

「ほんとだよ。動画でも探してごらん」

「美穂、いろんな事知ってるよね」

「優等生だったからね」

「そうなんだ。それで意欲旺盛だから性教育を早まったの?」

「ははっ♪、そうだね。でも早まらなかったら美彩とは会わなかったよ」

「そっか。会わなかったか……」

「なんで勝手に落ち込むのよ」

「だって……」

「こらっ!、泣くな!」

「だって……、会えないって……」

「もしもでしょ!」

「本当にそうだっただろうなって思ったら悲しくなって」

「もういいよ。こっちにおいで」


美穂は美彩の頭を撫でながら落ち着くのを待った。


「タク、お風呂入ろっか?」

「もう一人で入れるよ」

「ほんとに?」

「頭だって洗えるもん」

「急にどうしたの?」

「何でも一人で出来るようになって仲間に入るんだもん」

「なんの仲間?」

「刑事戦隊だよ。こないだ刑事レッドがそう言ってた」

「そっかー、わかった。がんばれ」

「うん!」


 美穂はタクが風呂に入るのを脱衣場で見守り、美彩はその美穂を廊下で眺めた。こんなに情に厚くて肝が座っていて優しくて美人な人と一緒なんて、幸せ過ぎてずっとそばに居たい。


「美彩、見過ぎだよ」

「減るもんじゃないでしょ」

「タクの裸も見る?、そのうち見せてくれなくなるよ。あそこ触るとか」

「触るの!?」

「そう、早いうちから剥いたほうがいいって説があったからね」

「へぇ〜」

「ムキムキ体操だったかな。包茎にならないように剥く体操」

「お母さんて大変だね」

「楽しいよ」


タクが上がってきた。美穂がためらいなく剥いた。


「ちゃんと洗ったー?。ばい菌たまるんだよー」


タクはもう一度入るとシャワーを当てて出てきた。


「はい、タオル」


私は剥かれて赤いソレに目が釘付けだった。


 夜になるとタクは自分で布団を敷き、一人で寝た。しばらくはこっそりと様子を見に行っていたが、しっかりと眠ったので私達も電気を消した。

一応、二枚敷いている布団だが、今日は美彩の布団へ入る順番だった。


「美穂、タクの見て思ったんだけど、自分の見たことない。美穂は?」

「そうね、そうかも」

「だから見せて」

「えっ!、どうやって?」

「ペンライトで照らして見たい」

「えっー」

「だって灯りは付けらんないじゃん」

「お願いっ!」

「仕方がないなぁ」

「やったー」


美彩は布団へ潜り込むと美穂のパジャマとショーツを脱がした。


「脚、膝を開いてー」


美穂が膝を開くと美彩が上半身を起こしてライトを点けた。


「へえ〜」


左右に開くとその中を見る。


「ふ〜ん」


もう一枚ずつ開くとそこをじっくりと眺めた。


「美彩、まだ〜」

「まだこれから〜」

「恥ずかしい〜」

「大丈夫〜」

「私も見たい〜」

「無理〜」


すると美穂が私の短パンを腰からももまで下ろすと、ショーツも下ろした。


「さあ脱いで」


 仕方なく片足を脱ぐと反対は脱がしてくれた。

それから美穂は月明かりで眺めると美彩と同じように左右に開いて中を見た。


「美彩、何かしずくがたれてきた。」

「言わないでいいの」

「美穂、ここどう?」

「んっ!、ここでしょ!」

「んふっ!、じゃあここは?」

「はぁ!、ここでしょ」

「んあっ!」

「もうおしまい?」

「うん、今日はおしまい。だから舐めて……」

「ここかな?」

「あぁんっ!」


 お互いにうずめた場所を舐め合い攻め合いして、互いの体をしっかりと掴むと想いを伝え合った。


「一緒に、美彩、一緒がいいっ」

「待っててねっ、もうすぐだから!」

「駄目っ!、先にイッちゃうよ!」

「やだ!、待ってて!」

「じゃあ止めて!、駄目っ!、もう無理っ!」

「いいよっイッて!」

「一緒にっ!」

「うんっ!、いいよっ!」

「駄目っ!イッちゃぅ」

「うん!イクッ!」


「美穂のすけべ」

「美彩でしょ」

「美穂にすけべにされたの」

「仕方ないじゃん、相性がいいんだから」

「そうだね。美穂ありがとう」

「うん、こちらこそ」


 美彩は白石の家に居場所を見つけた。美彩が来てからタクもお祖母ちゃんも幸せだった。美穂は世界が開けた。がむしゃらに働くだけの生活が終わり、愛する人達との時間も自分の時間も出来た。美彩の愛に感謝しずっとそばに居たいと思っている。



Fin.

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