第百十七話 未だ見ぬ空に

 



 夏の日差しが、段々と陰ってくる。静寂を掻き消して、草木の方から虫の鳴き声が響き渡っていた。


 ここは、タマガキの郷の本部。ロビー。普段は賑やかなそこには今、中央に立つ彼を除いて誰もいない。


 精巧な作りをして、意匠を施された、銀色の右腕。

 一人腕を組み、目を瞑って時を待つ男が、訪れた伝令に気づいた。


「援軍として現れた防人、新免玄一が、空想級魔獣と交戦中の御月の援護に向かったとの報告が上がりました。切迫した情勢です」


「……そうか。下がれ」


 タマガキにて一人。送り出した兵員たちの帰りを待つ郷長、山名は、遅れがあるものの、上げられた報告を聞き、西部戦線の状況を把握している。現在、幸村率いる部隊が敵戦力の殲滅に成功し、最低限の部隊を残した後、雪砦に向かったという報告を聞いた。


 防人の中に、死人がでるやもしれない。そう考え多大なる出血を覚悟しながらも、彼は、戦略的勝利を確信していた。もし御月と玄一が破れても、残った防人であれば間違いなく手負いの空想級を討ち取れる。もはや、懸念事項などない。


 しかし、彼がただ一つ考えていたのは。


「すまない郷長。無理をしすぎた。復帰するまで時間がかかってしまった」


 どこからともなく、ロビーへ黒装束の男が入ってくる。彼は、タマガキに残っていた唯一の防人。甚内。普段気配のない彼には今、目を引くような存在感があった。


「問題あるまい。それよりも」


 山名が、外の方を見つめる。


「やはり、来るか」


「……何の話だ?」


 ロビーの入り口の先から、コツコツと。誰かが、石段を蹴りゆっくりと登ってくる音がしている。人が歩いているというにはその足音は大きく、一歩一歩が妙に重かった。




 陽光を背負い、彼女は立っている。金髪に近い白髪が光に反射して、煌めきを放っていた。左の二の腕から生えている取手には、見たこともない刀が取り付けられている。




「━━!」


 甚内が、右腕を鋭く振るう。苦無が八本、彼女に向けて放たれた。それと同時に彼は駆け出し、どこから取り出したのかも分からない忍者刀を引き抜いて、斬りかかろうとする。



 それに対応する彼女には、一切の焦りがない。彼女はただゆっくりと、右手を開いた。



 彼女の手のひらから、バチバチと音を鳴らす白金の球体が生み出される。そこから、一本の太い白金の電光が迸り、それが枝分かれして、八本の苦無を迎え撃った。たった数瞬の間に、甚内が放った苦無は無力化され、カランカランと、ロビーの床に落ちる。


「チッ━━!」


 独特な歩法で彼女に近づいた甚内が、忍者刀を鋭く振るう。それを迎え撃つ彼女は、彼の全ての動きを読み切ったのか、左手をかざしただけだ。


 鉄と鉄がぶつかり合う、甲高い音。防人の本気の一撃を、彼女は素手で受け止めた。


「巫山戯るのも大概にしろ」


「ッ━━!」


 彼女の背後に、激しく主張し世界に刻み込むような存在感。


 左腕を縦に掲げ、桜色の霊力を開花させた山名が立っている。彼は桜色に染まった銀の右腕を振るい、彼女の後頭部目掛けて拳を放った━━!


 首を傾け、彼女が拳撃を間一髪回避する。肩にかからぬほどに短い髪が、ぶわりと風に煽られた。拳撃が生み出した風はロビーを突き抜け、カウンターに積み上げられていた書類を撒き散らす。



「貴方を相手にするのはいつも疲れるわ。晴信。いえ、山名」



 嘆息。桃色の瞳が、彼に向けられた。



「久しいな……時の氏神」


 彼女に負けないほど大きなため息を吐き、苛立ちを隠せない山名を、甚内がじっと見つめていた。







 甚内の手により、徹底的なまでに人払いが行われたロビー。その中心。あぐらをかいて座りこむ山名と、正座をして歓待の緑茶を啜る、マキナが向かい合っていた。甚内は彼らに背を向け、見張りをしている。


「あの苦無。懐かしい。末端の者までは覚えていないけれど、貴方は夜烏よがらすの所属だったのね」


 生き残っているものがいたなんて、嬉しいわ、と彼女が湯呑を置いて、つぶやいた。


「…………俺は、生き残るつもりなどありませんでした。貧乏籤を、引かされただけです」


 そう告げた甚内が、その場を去ろうとする。


「あら。連れないね。もう少し、御月の話とかを聞きたいのだけれど。貧乏くじって、そのことでしょう?」


「…………」


 甚内は無言のまま、ロビーを去った。

 大きく態とらしく咳をした山名が、マキナに向かい合う。


「全く……貴様は余計な世話ばかりを」


「あら。大変そうだったから手伝ったけれど、不快だったのなら申し訳ないね」


 一度真剣そうな顔つきになった山名が、マキナを見つめた。


「いや、貴君のお陰で、西の兵員の命が多く救われた。西の長として御礼申し上げる。しかし、オレが言っているのはそのことではない」


 何かを思い出そうとするように、上の方を見たマキナが、口を開いた。


「ん? ああ。その右腕のこと? 貴方が元々していた依頼をすり替えて、私が作っちゃったんだけど、調子はどう? 良い機会だし、メンテナスした方がいい?」


 山名が舌打ちをする。


「……不気味なほどに調子は良い。第四踏破群の関永が、お前のことを探していた。こいつを帝都から運搬してきたのは奴だが、まさか奴も、最大の手がかりが手元にあるとは思っていなかっただろうな」


「識君のところのお弟子さんね。多分彼、破茶滅茶に強くなるわよ」


「……多分、な」


 あぐらを掻き座っていた彼が、右膝を動かし、ゆっくりと立ち上がる。彼はその後、筋骨隆々の左腕を縦に掲げた。ロビーに再び、桜が舞い散りはじめる。


「それで貴様は、何の用で再びここを訪れた」


「……私はただ、挨拶しようと思っただけよ」


「よく言う。貴様は見にきただけだろう。その霞目で。この西の空を」


 マキナが口元で右手を開いて、鋼鉄の音がなる。


「何でもお見通しね」


「お前にだけは、言われたくない」


 どこからか、圧縮されていた空気が解放されたような、噴出音がなる。白金の霊力を撒き散らし、取手に取り付けられていた刀が展開されるように少し伸びて、その内部から白金の電光が光り輝き始めた。


「何故、何故なのだ。マキナ。お前は何故、あの二人をオレに託す。お前が、面倒を見れば良いだろう。それか、東の馬鹿にでも任せておけばよかったはずだ」


「……私たちではダメ。彼らは、この時代が生んだ子たちだから」


「…………」



 マキナが、刀を右手で握る。左手に白金の球体を展開し、白金の輝きが、宙に揺蕩う桜を照らしていた。


 目を見開き、白金の球体を捧げるように、マキナが左腕を伸ばす。



「貴方に、託したかった。貴方は、この時代のさきがけ。この世に愛された、時代の寵児。きっと貴方なら、彼らを導ける」



 鋼鉄の義手を、握り込む音。そこからは、微かな夜桜の霊力。


「気取った、身勝手な言葉をぉぉおおおッッッ!!」


「だから彼も、貴方を選んだのよ。山名。貴方なら、次に繋げられるって。私たちは結局、傍観者でしかないから」


 桜色の霊力と白金の霊力がぶつかり合う。何の予備動作もなく、何度も転移を繰り返して拳を振るう山名を、簡単にあしらい全てを読み切るように、マキナが回避し、拳を鋼鉄の腕で捌いた。










 軍靴が、灰色の砂塵を踏み締める。彼女の目の前には奮戦の果てに等々力尽きた、玄一の姿があった。大怪我を負っている彼は、ピクリとも動かない。完全に意識を失ったのだろう。


 ここは、月の世界。遠くから見れば輝いていた月も、近づいてみれば、一面の灰色。草木は全て朽ち落ちて、何もない。


「ギギギャガゴギャギャギャッギャギャギギギギギギッバギャがギギギギギッッ!!!!」


 叫び狂い、怯えるように後ずさる、空想級魔獣“千手雪女”。奴が今相対している防人の少女は、酷く苛立ち、錯乱している。しかしそれ以上に、雪女は月の恐怖に飲まれ、混乱していた。


 奴は、本当に人間なのかと。魔獣という種の中でも頂点に至る自身が、恐れているのが、理解できなかった。



「うるせえって言ってんだろ阿呆! わたしの気持ちもしらずに……くだらない」



 彼女が零すように、呟いた。涙が一滴、枯れ切った月の大地に落ちていく。


「……寂しいよ。どうして誰も、私をみてくれないの?」


 涙がボロボロと、頬に流れ伝っていく。涙を流しながらも心を叱咤し、すっと真顔に戻った彼女が、低い声色で呟いた。


「チッ……それよりも今はあの女を殺す」


 彼女が一歩。前へ行く。彼女が歩みを進めるたびに、雪女が叫び狂った。最初は威嚇するような声色だったものの、だんだんと、懇願するようなものになっていく。


「ギョォォォォ……ギョォオオオオオオ!!」


「うるせえ」


 彼女が一度右腕を振るうのに合わせて、月華がまとめて千手を斬り飛ばした。


「ぎゃギャギャガガガガガッガギャアアアアアアアッッ!!!!」


 雪女は、抵抗することができない。ここは、月の大地。未知の恐怖に飲み込まれ、抵抗の意志など燃やせない。


 もはや奴に出来るのは、地を這いつくばることのみ。


「なあ。なんでお前らは、いつも群れて私たちを襲うんだ?」


 彼女がまた、千手を斬り飛ばす。金切り音のような、叫び声。


「なあ。なあ。なあ。どうして、どうして、私には、誰もいないの? パパも、お姉ちゃんも、みんな。みんな、殺されちゃった。私に何も言わないでさ。ひどいと思わない?」


 地に這いつくばる脚を、彼女がまた斬り飛ばす。膝から先が、ゴミのように地に転がっていた。


「でも、ころしたのはお前らだ。ころされるのも悪いけど、ころすのがいちばん悪い」



 血風が、月の大地に吹き荒れた。







 空想級魔獣“千手雪女”。


 もうその名を表す千手はない。月の大地一面に、バラバラになった腕が撒き散らされている。


 立って歩く脚もない。既に腰から先を斬り飛ばされ、芋虫のように、もぞもぞと動くことしかかなわない。


 剣を手にし、立ち向かう勇気はない。奴が相対するのは、未知の恐怖。心が竦み上がって、立ち向かうことはかなわない。目は見えない。音は聞こえない。何も、出来ない。


「だから、いつまで生きてるんだよ。うざいな。しねって」


 右手の月華が、美麗と称せるほどの剣閃を描いて、首を胴体から切断する。ジタバタ動いていた体はピタッと止まって、形に残っていたのは、白い着物に包まれた胴体だけだった。


「…………」


 地を染め上げていた灰色がゆっくりと消え去り、山が元々の土の組成へと戻っていく。しかし草木はなく、雪砦本丸付近は、禿山になってしまっていた。




 彼女が気配を察知する。それは、特務隊を含めた中規模の隊と、霊力を漲らせる二人。


「御月ちゃん。戦いは…….」


 バラバラになり、原型をとどめていない魔獣の姿を、リューリンが目にする。背を見せ、彼女たちから御月の表情は見えない。しかし、ぼろぼろになっている装備と、切り傷、皮膚に浮かぶ青痣が、戦いの激しさを物語っていた。




 御月が、特務隊らに振り返る。彼女はいつもの、真剣そうな表情で。




「リン。お疲れ様。特務隊の皆々も、ここまでの支援ありがとう」


「空想級魔獣“千手雪女”を、玄一の助けもあり撃破した。加えて、天守閣内部にあった、魔核も私の能力で破壊している。ここに雪砦の攻略は完了し、『幾望の月』作戦は、成功した」




 統率の取れている特務隊からでさえも、思わず喜びの声が上がる。しかし、特務隊らの先頭にいるリューリンは、無表情だった。リューリンと同じく防人として特務隊に帯同していたノウルは、残存勢力がいないか確認するため、空へ飛び立ち周囲を見回っている。


 リューリンが辺りを見回して、先に援護に訪れていた玄一の姿を探す。そこで、地に倒れ込む誰かを見つけ出した。


「……しかし、玄一が重傷だ。今すぐ、医療施設への搬入を」


「……! 特務隊! 彼を今すぐ!」


 リンが素早く指示を出し、仰向けに倒れ込んでいる彼を介抱する。担架を用意し、その上に乗せた彼らが、雪砦の外にある、医療施設へ向け移動を開始した。


 御月はその姿を、ちらりと見つめるだけだ。


「リン。流石に私も疲れた。休ませてもらう」


「……うん。御月ちゃん。治療を受けた後、ゆっくりしてて」


「ありがとう。では」


 御月が、その場を去る。禿山に、バラバラに撒き散らされた空想級魔獣の死体を残して。


 へこんだ地面に落ちていた、彼女が戦闘中に落としたであろう帽子を拾い、砂を払ったリューリンが、呟く。


「……御月ちゃん。目が、腫れてるよ」


 カイト砦北西。空想級魔獣の手により強化された、大ダンジョン。雪砦。その攻略は完了した。


 今現在、援軍として訪れた秋月率いる西部兵を中心に、残存する戦力の掃討を開始している。長きに渡る戦いの終わりが、近づいていった。








 雪砦制圧後、後詰として訪れた部隊に保持を任せ、出撃していた兵員たちはカゼフキ砦へと撤退している。戦いは終わったものの、やらねばいけないことは多い。


 移動する隊の中を、髪を二房に纏めた紅葉の防人が、誰かを探しているのか、行き来している。彼女は元々西部戦線にいたが、敵戦力を討滅した後、雪砦方面へと訪れていたのだ。主な戦闘は終了していたものの、彼女は作戦の最終段階にあって非常によく働いている。


 彼女が、見慣れた防人の姿を見つけ出した。


「ん。リューリン。玄一はどこか知ってるかしら?」


 後ろからかけられた声に応えて、リューリンが振り向く。


「秋月ちゃん。落ち着いて聞いて欲しいんだけど、玄一くんは……」





「は?」




 前と同じくらいひどい怪我を負ったと聞いた彼女が、一人夕闇に駆け出した。





 カゼフキ砦。その一室。


 緊急ということで集められたある集団は、戦慄していた。自分達は、気づかれていなかったはずだ。彼女に、その存在を。


 彼らは反政府勢力と西部がぶつかり、生み出した結果を受けて秘密裏に派遣されていた特殊部隊だ。彼らの実力に裏打ちされたその潜伏技術は、いくら防人といえど、簡単に気付けるものではない。


「貴方たち。この私。白露秋月が、命じるわ」


「タマガキにゆっくりと向かう彼のために、帝都大学並みの設備と人材を揃えなさい」


 ただでさえ驚き焦っているというのに、彼女はとんでもないことを言い出した。


「ふ、不可能です。この短期間に、とても成し得ることでは━━」


 突如。秋月が、口を挟んだ男を、その頭蓋を掴んだ。周りで話を聞いていた他の隊員は、その姿にひどく驚いている。彼女は、部下思いで評判のよい人だ。そんな彼女が、部下に手を上げるなど。



「貴方、この白露秋月が命じると言ったのよ? 貴方は逆らうの? 貴方は楯突くの? 言い訳なんて、絶対に許さない」



 零れるような声を、秋月が漏らす。


「何かあってからじゃ……遅いんだから」


「じゃ、私たちがタマガキに到着する時、整えてなさいよ。これ、私の知り合いのリスト。纏めておいたから、当たっときなさい」


「は……はっ!」


 部屋から出ようと、ドアノブに手をかけた秋月を、隊員の一人である、お団子に髪の毛を纏めた女性が呼び止めた。


「秋月様は、これからどちらに向かうおつもりで?」


「彼のところよ。私がいないと、きっと玄一は辛いわ」


 両手を握って、願うように口にした彼女は、カゼフキへと向かう。


 とんでもない事態に発展したと、お団子頭の彼女が上げなければいけない報告のことを考えて、ため息を吐いた。











 誰かに呼ばれたような気がして、目が覚める。意識が覚醒するのと共に、全身に激痛が走った。体は白いベッドの上で完全に固定されていて、身動きが取れない。いや、固定されていなくとも、身動きが取れなかっただろう。


 ここは、天幕の中だろうか。既に外は暗いようで、ぼんやりとした月明かりだけが、天幕の中に差し込んでいる。


 雪女との、必死の交戦。その前後の記憶が曖昧だ。今は、頭が全然回らない。


 声が出ない。喉がガラガラで、気持ちわるい。そんな中、右手から熱い何かが伝っていくのを感じていた。


「……玄一?」


 のそりと起き上がった秋月が、視界に入る。彼女はいつもとは違い、髪を下ろしていた。どうして、ここにいるんだろう。


「げんいち? 意識があるの? 大丈夫なの?」


「ぁ……」


「声は出さなくていいわ。大丈夫。大丈夫! 私が一緒にいるし、怪我だって治るわ。大丈夫よ……? げんいち?」


 ベッドの横に椅子をおいて、座っていた彼女が、俺の顔の近くへ移動して、真上からこちらを見下ろすようにする。


 前髪が動いて、狭いおでこが見えた。ルビーのような瞳は涙で更に紅く染まっている。


「よかった。よかった。も、もう、今度は、目が覚めないんじゃないんかとおもって……よ、よかった」


 彼女が慈しむように、俺のボサボサ髪の毛を撫でていく。涙がポタポタと落ちてきて、頬が濡れた。



「わたしが怪我しないで帰ってきてってって言っても、玄一はかっこいい男の子だから、止まれないのね」



 彼女が、優しく、俺の頭を撫でる。痛くないようにって。何かを諦め、泣きながら微笑みかける彼女は、どうにもならぬほどに美しい。



「玄一は、諦めないのだと思うの。何回怪我しても、立ち上がって、頑張って頑張って、戦うのね」



「でもきっといつか、どうしても、どんなに頑張っても、立ち上がれなくなっちゃう日が来ると思う。だからその時は」



「私が、慰めてあげる」



 祝福するように、頬に彼女が口付けをした。


 微睡に沈む。


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