第5話
…臭い沼に落ちたボクがどうなったのか。結論から言うと、ウンデス文明にタイムスリップしていた。
ウンデス社会を支えていた技術者は、未来人だった。彼らは時空跳躍機構を手に入れ、未来人を誘拐していた。そうやって高度な技術を手に入れていたってわけ。妙に高度な技術が不自然にてんこ盛りだったハズだよ…。
ボクはそこで働いた。未来の知識に加え、タマブラ人の知識を蓄えていたことは役に立った。ウンブリ側は積極的に他民族の情報を得ていなかったから。
また、待遇も悪くなかった。他の時代から誘拐された人たちから聞く話も面白かった。
それに、ウンデスは医学も発達するハズだったから。もしかしたら、元の時代に戻れるかもしれない。今の方が過去なんだから、生き続ければ戻ったようなものだよね…と。
そんな暴論を胸に過ごしていたある日。
『今回も失敗だった』
突如、ウンデス全体を統括しているシステムから、そんな通知が来た。何のことやら分からずに、指示のままカプセルに入れられ眠りにつく。
今思えば、あれは
次に目覚めたとき、ボクは…。赤ん坊に戻っていた。
砂浜に静かに押し寄せる波の音が聴こえる。夜空は今まで見た中で、一番高く一番暗かった。
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