第4話

「はぁ・・・」


俺は洞穴を見つけ、そこで休んでいた。



(いや~、こんなところにいい洞窟があったとは)


野宿だと思っていたのに、嬉しい誤算だ。



(今日はそれにしてもいろいろあったな)


ゴブリンに追放され、女騎士に切りかかれる。



(でも、あの女騎士の顔といったら・・・)


思い出した俺は、二やついてしまった。



(それにしても・・・)


肌にさわっただけで、何であんな反応したんだろう?


(俺に特殊能力でもついているのかな?)


疑問に思ったが、俺は眠くなってきた。


今日はなんだかんだ疲れていたんだろう。



俺はいつの間にか、寝ていた。


ーーーーーーーーーーーーーーーー


チュンチュン


「・・・んん・・・」


鳥の鳴き声で、俺は目覚める。


(朝なのか・・・?)


俺は爆睡をかましてしまった。


(いつ襲われてもおかしくないのに)


危機感のなさを反省する。



グゥー


唐突に、俺のお腹は鳴った。


ーーーーーーーーーーーーーーーーー


「ないかな~」


俺は昨日見つけた、川の近くを歩いていた。


腹を満たすため、木の実を探す。



(確か、この辺にあったんだよな・・・っ!?)


あるはずのものが全てなくなっていた。



(どうして・・・?)


俺は全部を取ったわけではない。まだ、そこそこあったはずだ。




ゴボッ・・・



(ん?)


奥の茂みから、何か音が聞こえる。



気になった俺は、足を忍ばせた。


ーーーーーーーーーーーーーーーー


「!!」


茂みの奥に進んだ俺の目に映る。



「ゴボッ!!」


そこにはイノシシがいた。



(なんて牙だ・・・。


 あんなのが俺に突っ込んできたら・・・)


もしものことを考えると、ぞっとする。



「ゴボッ・・・?」


俺の足音にイノシシは気づく。


頭をこちらに向けた。



(まさか・・・)



「ゴボッ!!!!」


イノシシは俺に突進をしてきた。



ーーーーーーーーーーーーーーーー


「助けてー!!」


俺は全力で逃げる。



「ゴボボッ!!」


イノシシは容赦なく、俺を追い立てる。



「っ!!」


俺は足を止める。


前が崖だったからだ。



(どっ、どうしよう!!)


もうすぐそくまで、イノシシは迫ってきている。


考えられる余裕が無い。


でも、崖から飛び降りたら、間違いなく死ぬ。



「ゴボオオオ!!!」


イノシシは俺に目掛けて、突っ込んだ。



「うわああああああ」


絶体絶命な俺は、叫ぶ。






ジャキンッ!!!


何かが振られる音がした。




ドンッ!!


その後、何かが倒れた音が連続してする。




(なっ、何が起きたんんだ・・・?)


なぜかイノシシの餌食になっていない俺は、


恐怖で閉じていた目を開ける。





「ふっ、なんて無様な奴だ。滑稽だったぞ」



俺の前には、昨日会った女騎士がいた。

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