第3話

「こんなところにいるとはな」








剣が俺のクビにを、今にも貫きそうだ。








リアルに女騎士を見て感動したが、今はそれどころではない。












「待ってください!!」








俺はあまりにも突然だったので、救いを求める。








「あの、僕・・・何かしましたか・・・?」








「悪いことだと・・・?








 貴様らは、存在自体が悪だ」








「っ!?」








(何でこんな、ゴブリンって恨まれてるの??








 やっぱり、あんなことやこんなことをやってしまっているのか!?)












「ゴブリンに生まれたことを恨むがいい」








彼女は手に力を入れる。












「うわああああああああ」








俺は死を直感し、叫ぶ。








ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー








「・・・」








(俺は死んだのか・・・?








 痛みは特にやってこなかった。








 即死したのだろうか)












「・・・っ!?」








全身に力を入れていたが、気が緩む。








すると、閉じていた目が開く。












さっき俺に剣を振りかざそうとした女は、地面に倒れていた。












グギュールルル








どこからか音が聞こえる。












(まるで腹の音のような・・・)








もしやと思い、女騎士の方を見ると












「くっ・・・///」








恥ずかしそうな顔を彼女はしていた。








ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー








「うめえ」ボリボリ








俺は女騎士の前で木の実を食べる。








この辺を散策すると、すぐ近くに木の実が生えていた。












「・・・」チラチラ








彼女をこっちを見たり、やめたりしている。












(ふん、こっちはいきなり斬られそうになったんだ。








 ちょっとイジワルしたろ)








「あー、この木の実、最高にうまいわ」








「その程度で満足するとは、下等生物らしい」








「なんだと・・・!!」








女騎士はあくまでも、俺に反抗的な態度を取るらしい。












(こいつはわからせないとな・・・)
















「何をするつもりだ?」








女騎士は近づいてくる俺を睨みつける。












「さぁ、なんでしょう」








わざとらしく俺は言う。












おりゃ!!








俺は倒れている女騎士の横にする。












「貴様、何を・・・はぅ!!///」








俺は彼女の脇をくすぐろうと、脇をさわった。








すると、くるぐるまでもなく、彼女は艶やかな声をあげる。












「まだ、なにもしてないんだが」








肌に触っただけで、こんな反応されて俺は困った。












「貴様ぁ・・・」








女騎士は激怒している。












(でも・・・いっか!!)








俺はそのまま彼女の露出した脇をさわりつづけた。












ーーーーーーーーーーーーーーーーー








「もう・・・やめて・・・くれ・・・///」ゼェゼェ








女騎士は白旗をあげた。












(やっとか・・・。結構、俺も疲れたぞ。)








なかなか弱音を言わない彼女に、俺はもうすぐ我慢の限界が来そうだった。












「殺せ・・・」








仕返しされると思った女騎士は言う。












(そんな物騒なことしたくないし。ただ、仕返しをしたかっただけ)








俺はそう思ったあと
















ポン












「何のつもりだ・・・?」








女騎士の前に、木の実を置いた。








後であげようと思って、隠して残しておいたのだ。












「毒でも入れてるのだろう?クズが・・・」








「もう一度わからせてあげようか?」








俺はくすぐりを再びはじめるポーズを取った。












ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー




(そこそこあったのに、一瞬で食いやがった!!)








彼女の食べる速さに俺は驚く。












「礼など言わぬぞ」








木の実を全て平らげた女騎士は立ち上がる。












「どうする?俺を斬るつもりか?」








俺はもしものときを考え、すぐに森に隠れるよう態勢を取る。












「・・・」








無言で彼女は後ろを振り向き、去って行った。

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