第4話 総理大臣の答弁にブチ切れた釈迦力一平!!

釈迦力一平は、幼少より数学遊びしかやらない子供で6才の時のIQが200といわれていた。


数学は、量、構造、空間、そして変化の研究であり、

数学者はパターンを探して、新しい予想を定式化し、

適切に選ばれた公理と定義から厳格な推論により真理を確立します。


抽象概念と論理的推論を用いることにより、

数えること、計算、測定、そして物体の形と動作を組織的研究することである。


そして、


数学は、基礎哲学、純粋数学、応用数学の大きく3つに分類され

数学を極めれば、民を貧乏生活から救えるんだと信じて疑わない数学の天才児であった。


そんな一平は、間違った公理と定義から計算されている失業率の問題や

株価操作の問題を形式的な推論により真理であるかの様なヤジは、許せなかった!


一平はヤジをものともせず!


「失業率とか、株価なんか貧困層には何の関係も無い!!

株が上がってもアルバイトには、一円のお金も入らないんです!!


1時間でもアルバイトをした人、1時間でもパートをしている人は、

失業者にもカウントされてないんですよ!!


2回目の特別給付金を出すと、ここで約束して下さい

返事を頂くまで質問席から離れないよ!!!

早く約束して下さい!!!」


一平は総理大臣席迄詰め寄り、総理もその場で立ち上がり顔先20センチで

一平は談判した!!


議場は騒然とし警備員3人が羽交い締めで一平を後ろ向けに引きずり、席まで戻した。


議長が大声で言った!

「乱暴な行動は控えて下さい!

暴漢とみなして退場させますよ、


釈迦力一平君冷静になって下さい!!


次は、本当に退場させますよ!

どうですか?」


一平は、腹わたが煮えくりかえり、怒りに身体が震えていたが、

感情を何とか抑え、「わかりました冷静に質問致します」と

お詫びの言葉をなんとか言えた。


「暴挙をしないという条件で、質問を許します!!」


釈迦力一平君質問を続けて下さい。


一平は興奮で顔が赤くなり、手もまだ震えていたが、

年に一回あるかどうかの貴重な質問の持ち時間で有る、


何とか気持ちを落ち着かせ、

質問の続きを行った。


「政府が言う生活保護に関してですが、生活保護世帯数が殆ど増えていない!

役所(福祉事務所)窓口で相談者を追い返す水際作戦が各地で横行しており、恒常化している実態をご存知ですか?


つまり


申請却下や受理拒否が異常に多いと言う話しです。


例えば、


コロナで住まいを失って相談に来た女性がアパートに入って生活したいと訴えたにもかかわらず、対応した職員は、


家のない状態だと、施設にご案内する形になっている、

申請したとしても、所持金額(約9万円)が基準を超えているので

却下になる可能性があると、


制度に関する虚偽の説明を行い、


女性を追い返した事例が報告されているんです。


女性は、自作の生活保護の申請書を持参していると言ったものの、

職員は、申請の紙は、お申込みの時にお渡しするので、

前もってお渡しするということはしていない、と断言し、

申請書を受け取ろうとはしなかった。


そればかりか、その女性に緊急小口資金の窓口に誘導しその処理を進めようとしていたんですよ!」


このように最終的なセーフティネット(安全網)であるはずの生活保護制度は、

尊厳を投げうって丸裸になっても、

受給出来ないハードルの高い壁になっており、


緊急事態化でも生活困窮者を救おうという気持ちがない冷たい行政をやっているのが現実です。


「緊急小口資金で生活保護の代わりをわざと行なっている汚い、セコイ政策が丸見えですよ!


こう統計に出てますよ、

コロナ以前は月20件程度だった緊急小口資金は、

6月の1カ月間だけで昨年度実績の200倍以上という桁ちがいの貸付処理を窓口で行っています。


緊急小口資金の激増は生活保護の“身代わり”政策ですか?

生活保護の数値はまったく増えてないんですよ!


返済されるお金だったら貸すけれど、戻ってこないお金は出さない!

あんたら血の通った人間か!!胸糞が悪くなるわ!」


酸っぱくて痛みの伴う感情が駆け巡り、握りしめた拳から血液が滲み出る程怒りが爆発しそうだった!


「人間らしい優しさを持った政治が何故出来ないんだ、

困っている人を助ける、


人間として当たり前の事が何故素直に出来ないんですか?


政府から市区町村に大至急政府通達を出してくださいよ」


武居厚生労働大臣が答弁した、

「調査、聞き取りを行い通達を出すかどうか検討致します。」


「ありがとうございます、必ず生活困窮者を助けて下さい。

後日副大臣のもとへ調査結果を聞きに行きますのでよろしくお願いします」

と釘を刺した。

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