第6話 過去 София(ソフィア) 相澤side
ソフィアからの告白を受けた日の放課後
「で、なんでソフィアは俺なんかに告白してきたんだ?」
俺はずっと疑問に思っていたことを聞いた。
「まず一つ先に言わせてもらうけど、私の前に限らず俺なんかとか、自分を卑下するようなこと絶対にしないで。」
と、強く言ってきたので素直にうなずいた。
ソフィアはは満足そうにすると大きくうなずいて、
「よし、じゃあ説明するね。私と別れてからの話を……」
いつだっただろうか?
俺がロシアに移り住んだころのことだ。
そこでは一人のきれいな少女がいた。
彼女は周りの子からいじめられているように見えた。
見た感じ手馴れてる。
これが初めてではないのだろう。
何故か?それはいまだにわからない。
だがその光景はとても強く僕の記憶に残った。
銀髪碧眼の美少女。
しかし、その顔や髪、体、服といたるところが土や泥で汚れていた。
『せっかくの美少女が台無しだ』という、よく恋愛漫画にあるようなめちゃくちゃ恥ずかしい口説き文句みたいなことを言ったのは初めてのことだった。
僕はそのいじめっ子を追い払い、銀髪碧眼の美少女に駆け寄った。
その子は僕を見るなりおびえた様子でこう言った。
「お願いです、もういじめないでください。それに親にも、警察にも何も言わないでください。お願いです。」
心底おびえていた。
だが無理もないと思う。
もう何度もいじめられているのだろうと見て取れるほどの、大きく深い痣。
そう簡単には消えないだろう。
ぼろぼろに破れた衣。
子供たちではこれほどまでできないだろう。
いくら手馴れていても、人をいたぶるのに多少の抵抗と罪悪感があるだろう。
ならばこれは親がしたものだ。
親なら警察に見つかっても『教育だ』と言い張ればいい。
合点がいった。
だからこの少女は親にも話すなと言ったのだ。
僕と同い年と見て取れるのに、僕よりもはるかに賢くそして、はるかに馬鹿だった。
致し方無い。
これならまともな教育も受けられてはいないだろう。
僕は彼女を抱き、自分の家に連れて帰る。
傷の応急手当をする。
これでいくらかましになるだろう。
僕がもっとちゃんとした手当の方法を知っていればもっとできることが増えたのに……
自分の無知を悔やむ。
すると
「う、う~ん」
彼女が起きた。
俺は話を聞こうと彼女に向き合う。
すると彼女は
「ひっ」
おびえたように布団の中にもぐりこんだ。
僕は彼女に自部の話を聞かせどうにか警戒をとかそうとした。
だがしかし、いじめられていた経験があるからかなかなか警戒を解こうとしてくれない。
仕方あるまい、あれだけひどいことをされたんだこんなに警戒していておかしいはずがない。
ただこのままだとらちが明かないので俺は彼女を抱きしめた。
彼女は優しさや、愛情などとはほど遠い環境にいたはずだ。
だから僕はそれを与える。
彼女の鎖をほどくために。
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投稿が遅くなりました。
テストが終わったのでまた書いていこうかと思います。
結果が知りたい人はコメントしてください次回の投稿の後書きにて発表しようと思います。
「こんなヒロイン出してほしい」
という方がいましたらコメントにてお知らせください。
なるべくご期待に添える形で登場させたいと思います。
先着3名様程にさせて頂きます。
ちなみにあと8人ほど登場する予定です。
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