第23話 ペレネーに相談

俺たちが食堂に降りていくともう食堂の机の上には料理が用意してあった。

「ごちそうだね!」

「そうでしょ、お父さんは料理得意だから!」

「この料理はお父さんが作ったのかい?」

「そうだよ!」

「じゃあ、さっそくいただきます!」

「私も一緒に食べる~。」

俺とペレネ―は厚切りのステーキやサラダなどの豪華なディナーを食べ始めた。

夕食の間にこの町で済ませたい用事のことをペレネ―に相談しよう。

「ペレネ―、俺はこの町に今日初めて来たから街のことを相談したいんだけど質問をいくつかしていいかな?」

「何でも聞いていいよ!」

「まず、明日なんだけど、午前中商人ギルドに行って登録をしたいんだ。」

「わかった!10時から開いてるからそのくらいの時間に案内してあげるよ!」

「ありがとう。そのあとで、ヴァンダールヴルさんっていうドワーフ宛てに手紙を預かっているから鍛冶職人町に行きたい。」

「ヴァンダールヴルおじさんなら、よく宿の道具を直してもらってるから知ってるよ!そこにも連れて行ってあげる~」

「ホント!それは助かるよ。」

「ほかには何するの?」

「午後は北門のウォーレン隊長にちょっと用事があるからそこに行かないといけないな。」

「私もついて行っていい?」

「いや、この用事は少し時間がかかるだろうし、ちょっと危ないかもしれないからペレネ―はついてこない方がいいな。」

「わかった~。その用事が終わったら宿に帰ってくる?」

「そうだね、そうするよ。」

「明後日はどうするの?」

「明後日は冒険者ギルドに登録かな。」

「商人ギルドだけじゃなくて冒険者ギルドにも登録するんだね!」

「そうなんだよ。後、できればこの町の孤児院を訪ねてみたいな。」

「孤児院に行きたいの?私の友達が暮らしてるから紹介しようか?」

「ペレネ―の友達が孤児院にいるの?」

「そうだよ。この町の孤児院は規模が大きくて、そこで暮らしている子たちの中でも成長した子たちは街の中で仕事を手伝ってるから。」

「なるほど、孤児院の子たちの仕事はどんな感じなんだろう?」

「孤児だからって変な仕事についたりはしてないよ。でも、仕事の募集が少なくって働きたくても仕事が見つからないって子はいるかな。」

「そうなんだね。」

「ヨウイチロウさん、どうしてそんなこと聞くの?」

「実はね、孤児院にいる子たちの中から俺のところで働いていくれそうな子を見つけたくて。」

「そうなんだ!どんなお仕事?」

「うーん、まだ考え中なんだけど、薬草園で薬草の採集をしてもらったり、従魔の世話をしてほしいなと思ってるんだよね。」

「お給料次第だと思うけど、たぶんみんな喜ぶよ!」

「そうかな。そうだといいなぁ。」

「じゃあ、明日は街の案内、私に任せてね!」

「よろしくお願いします!」

「了解しました!」

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