第4話
「全員開けるから静かにしろ」
俺はヒソヒソ声で全員の牢屋と手錠を外してやった。
「よっしゃ逃げろー」
皆んな勢い良く階段を駆け上がり表に出て行った。
「ちょっと待って」
俺はぼろぼろの身体を引きずって
階段を上がろうとするが、
盗賊と奴隷商が逃げた奴隷を
追いかけて行く所だった
「待てコラー」物凄い勢いで
9人の男が追いかけていく、
逃げ遅れた…俺は地下で身を隠す。
「ステイタスボード」と意識を集中すると
出す事が出来た、
LV3ユージHP3/12 MP5/6 SP8/8
魔法:スリープ スキル:テイム、サーチ
サーチと叫ぶ、
1階に居る盗賊のボスLV35ブルと
奴隷商の親玉LV15モンベルの
二人が階段を降りて来てる所だった
「いったいどうやって逃げたんだ」
二人は激怒して地下の状況を見に降りて来た、
俺は階段の裏に隠れ二人にスリープを掛ける
モンベル10秒、ブル「5秒」へっ?短い。
ガルボは身体を密着して目を見て掛ける
最高の状態だったから30秒もあったのか、
でも階段を降りる途中だったので
二人は階段から転がり落ちて来た、
俺は後ろからガルボの銅剣で
モンベルの背中を突き刺さそうとするが、
奴隷紋で首が締まる。
俺はモンベルに手を出せない!
ブルが呆然として辺りを見渡す、モンベルを見て
「テメー後ろから突き飛ばしやがったな」
モンベルの豚のような身体が
ブルの背中に眠って倒れ込んでる、
ブルはぶち切れていて周りが見えてない、
そうか!俺はブルに再度スリープをかけ、
ブルの腹に銅剣を突き立てる、
その銅剣を寝ぼけてる
モンベルに持たせてその背中に隠れる。
ブルが目を覚ますとモンベルが
腹に銅剣を突き立ててる。
モンベル「え、え、え、」
ブル「この野郎」
ブルの大太刀がモンベルの首をはねる、
俺の首から奴隷紋が消える、
もう一度ブルにスリープをかけ、
俺は銅剣を取ってブルの首の後ろに剣を突き立てた。
ふぅギリギリだった、
レベルアップ身体が熱くなる
LV6ユージHP2/24 MP1/12 SP7/18
ああ、以前もあった身体が熱くなるのって
レベルアップだったのか。
俺は1階に行き、
割れそうな頭と裂けて血塗れの尻を
戸棚にあったポーションをぶっかけて応急処置をする、
クローゼットに掛けてある
シャツをフンドシのようにパンツ代わりにし
コートをマントのように羽織った。
手当たり次第に物を触りストレイジに収納していく、
便利過ぎる…もっと早く思い出したかった…
宴会途中の残飯を口に運び水で流し込む、
家族3人最後の夕食以来の飯だ、
さっき出て行った奴らがいつ戻ってくるかわからない、
急いでここを離れなきゃ、
サーチをかけると最大半径10mの範囲を確認出来る、
小屋のまわりにはまだ人は居ないようだ、
小屋を出て物陰に隠れる、
程なく逃げた奴隷を全員捕まえて手下が帰ってきた。
奴隷紋が消えて慌てて帰ってきたようだ、
小屋の中が大騒ぎになってる、
奴隷商と盗賊で殺し合いになってるようだ、
俺は町の門へ歩いて行き、
門番の手を握ってお疲れ様と声をかけた、
血みどろの顔を見た門番は一瞬驚いた顔をしたが、
そのまま眠ってもらい俺はゆっくりと町の外に出て行った。
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