第八話 闇の中の苦痛
いつからか私に話し掛けてくれる友達や肉親達の言葉がとても苦痛に嫌に感じ始めていたの。
私だけを置いて勝手に話し始めるみんな。
私だけを置いて勝手に楽しい思い出を増やしていくミンナ。
私だけがこの暗く何も無い空間に取り残されている。
嫌い、きらい、キライ、ミンナ大嫌い、いや、イヤ、嫌、もう戻りたくない。
勝手に進んでしまった時間の中になんか戻りたくない。そんなの絶対に認めないの。
私は時間の感覚などありはしない闇の空間の中で絶えずもがき苦痛を感じ苦しんでいた。
しかし、私はそこから抜け出す事が出来ない。
その手段方法を知らない。
どうして私はこんな風になってしまったの?
でも答えなんて返ってくるはずもない。
ただ私の思いはこの暗闇の中でかき消されるだけだったの。
いつからか永劫の時とこの暗闇の中で私はそんな苦痛にずっと苛まされつづけているの。
目覚めなどが訪れると言うなら早くここから出して欲しい。
たとえ現実が現実でなくてもいいから・・・・・・・・・、ここから出して・・・・・・・・・、オネガイ。
だ・れ・れ・か・わ・た・し・を・め・ざ・め・さ・せて・オ・ネ・ガ・イ。
それから、私の中で何かが変わりつつあった。
そんな矛盾した二つの心、愛憎並存、アンヴィバレンスが生まれ始めていた。
そんな私の心が大事な親友たち、詩織ちゃんや、香澄ちゃんを、この先暫くを困らせ、辛い思いをさせてしまうことを私は知らないでいるの・・・。
でも・・・、もう、其れは変えられない未来。
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