第83章 超巨大ウイルス?⑧

 狙い通りだった。ダメージは受けなくとも、目玉に砂粒でも飛んでくるような鏃弾は、怪物たちを苛立たせた。怪物たちは鏃を砂嵐のように撃ってくる戦闘機を叩き落そうと、巨大な手を振り回してきた。キアヌたちは手をすり抜けて、眼玉を攻撃し続けた。だが、 ガン! という機体を叩きつける音が周りに拡散し、手の餌食になった戦闘機が墜落していった。また叩き壊される音が辺りに響き1機がやられた。


 的が大きいので、簡単に絶対零度弾を撃てると思ったが、怪物の動きは予想以上に俊敏だった。カストロたちも苦戦していた。


 予想外の展開に、キアヌたちは焦った。だがここで、退くわけにはいかない。

 キアヌたちは、絶対零度弾を撃てるチャンスが来るまで、必死に耐え続けた。

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