第50章 決死の脱出劇②

 怪物を始末したゲバラは、コントロール室に戻った。シールドを動かしている装置に、マルコスと西施が爆弾を仕掛け終えていた。


「さあ、急いで引き上げるぞ! 後は、メインのコントロール室を楊貴妃たちが破壊したかだ。メインが破壊されなければ、ここを破壊しても意味がない」

 ゲバラは二人を促した。


 3人は爆発の巻き添えを受けないよう、全力で外に駆けた。ドッカーン! 爆破した音が聞こえてきた。そこにやってきたロボット兵たちを蹴散らすと、すぐに空を見上げた。まだシールドは張られていた。楊貴妃たちは失敗したのか? メインコントロールも破壊しなければ、なんの意味もない。


「シールドが消えていない。行くぞ」

 声をあげたゲバラは、メインのコントロール室がある方向に足を向けた。


「待って。シールドが消えたわ」

 西施が空を見上げ声をあげてきた。


「気を揉ませやがって。成功したか」

 ゲバラは安堵した声をあげた。


「ゲバラ! ロボット兵だ!」

 マルケスが叫び、銃を抜いた。


 レーザー弾が先に次々と飛んできた。その一発がゲバラの体を掠めた。擬態服は、怪物ロボットとの戦いで傷だらけになって機能を失い、3人の姿はほぼ丸見えになっていた。


「奴らに俺たちの姿が見えているぞ!」

 ゲバラたちはすぐに壁に身を隠した。


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