第17章 助っ人現る⑥

「急げ!」

 男がロボットの方向に顔を向けたまま、声を張り上げた。


「さあ、あそこまで走って!」

 アマールも俺に向かって、声を張り上げてきた。


 また俺の心臓を強く叩きまくる、激しい銃撃戦が始まった。凶弾が目の前を激しく飛び交った。アマールが俺を先に走らせると、男と二手に分かれてレーザー弾を撃ち続けた。だがレーザー弾が怪物ロボットに当たってもほとんど効果がなかった。怪物の進撃を多少遅らせているだけだった。


 すると、怪物ロボットの眼が赤く光った。ビーン! という不気味な発砲音ともに赤いレーザー弾が両眼から飛んできた。ほぼ同時に、いきなり俺の体が突き飛ばされた。女が怪物のレーダー弾に当たらないようにしたのだ。


 ドドーン!! 耳をつんざく被弾音。レーザー弾は、俺の代わりに機械を破壊した。


 一方、男は矢のような速さで右へ左と動きながら、怪物の眼を狙ってレーザー弾を撃ち続けていた。どうやら、怪物の弱点は眼のようだ。眼は最大の武器のようだが最大の弱点でもあるということか? だが、レーザー弾は眼に当たらなかった。怪物ロボットは両腕で弾を跳ね返しながら、どんどんと俺たちに迫ってきた。



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