花
ピート
あいつが家を出て、どれだけがたつんだろう?
あの時の二人は正解だったんだろうか?
そんなどうでもいい事が、ふと頭の中をよぎる。
俺は元気だよ。あいかわらず、なんとなく毎日を暮してる。休みには洗濯だってするし、掃除だって……たまにはしてる。女の子と食事したり、週末には仲間と朝まで飲んだり……そんな顔すんなよ。やせ我慢でも強がりでもないんだから。
目の前には、別れた彼女、そして俺の友人でもある、彼女の新しい恋人。
うんざり、いつまで気を使うんだろ?引け目があるなら、現れるなよ。堂々としてくれ。俺は、次に進んでるんだから。……いつまでも、引きずるなよ。
家に戻って、ベランダに出る。鉢上には一輪の花が咲いていた。
綺麗な、名前も知らない花。
……忘れ物かな?……ふと涙がこぼれ落ちた。
Fin
花 ピート @peat_wizard
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます