恋する神様?に殺されそうな神様?

「朝からハンバーグ?重たくない?」

平然と会話を始める「青井楓あおいかえで」を前に僕の心臓の鼓動が早くなる。

「突っ立ってないで座ったら?」

昨日の恐ろしい出来事などなかったかのように振る舞える彼女が逆に恐ろしく見えた。

「また、、、俺を殺しに来たのか?」

「勘違いしないでもらいたいんだけど、私は赤羽君を殺したいんじゃなくて私の愛しの人に会いたいだけなの」

「だから昨日から、青井さんの言ってることが意味不明で理解できないんだよ」

青井さんは、やれやれという手のしぐさで呆れ返り、

「赤羽君、昨日君の身に起きたことと私の言動で大まかに察してくれない?て言うか本当はなんとなく分かってるんじゃないの?」

僕の脳裏に昨日の出来事がちらつき、心臓がうずく。

「僕は、、、?」

「...えっ!?そこから?心臓刺されて平気な人間いるわけないじゃん」

(そうだけど、、、刺した本人が何で上から目線)

「大事なのは赤羽君が人間じゃないならなんなのか?って所が知りたいんじゃない?」

「確かに」

青井さんは、立ち上がり僕の目の前まで来て仁王立ちになり、こちらの心臓に人差し指を向けいい放つ。

「貴方は、火之神ひのかみカグツチの権能を持つ権能所有者パワーホルダー。そして、私がカグツチの母にして、カグツチの炎によって死んだイザナミの権能所有者パワーホルダーよ」

(えっ!?まさかのそういう系?)

この時僕は、まさかまさかのストーリー設定で非常識で恐怖もあったのだが少し自分のオタク心がワクワクしていた。

彼女が自分の心臓から見覚えのある刀を取り出してこちらの心臓に向けるまでは、、、



  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る