第6話 目覚ましブラッド君(笑)
朝、それは1日の始まり。鳥の囀りで目を覚ます‥‥‥覚ませたらよかったが、実際は、
「アニキ〜起きて下さいよぅぅ〜フレイも起きろぉぅぅ部屋に入っちゃうぞぉ〜う?」
ちょっと気持ち悪い声で起こされた。
ドタン、ガン、バタン
「ぐぺ、あっ、ちょ、ギブギブギブ、腕、そっちに曲がんない〜いだだだだ、変なこと言ってマジすいませんした〜だから許しぃでででて」─訂正─ブラッド君の素敵?な声で目が覚めた。この俺を起こすとはなかなかの目覚まし度なり。ところで目覚まし度とは?
着替えて扉を開けてみると、ブラッド君が扉の前でフレイに
朝食をとり、ギルドへ行き、クエストボードを見る。お目当ての依頼は‥‥あった。ゴブリン以外のモンスターを狩るにはステータスが不安なので、ゴブリンの討伐依頼と新人冒険者御用達、薬草採取を受注する。
城壁の外に出て、昨日までいた森を目指す。
森につきスキル<発見>で薬草を見つけてはアイテムボックスに放り込むと言う作業を繰り返していると、
グギャャャ
グギャャ
ゴブリンが、こっちに向かってきた。剣を抜いて、斬りかかるが、
ガン
棍棒で防がれる。
その隙を見てもう一体が突進してくる。
「あっぶね」
あと少し反応が遅れたら、もしかしたら食らっていたかもしれない。それより、こいつらゴブリンのくせに連携してやがる⁈
仕方なく後ろに下がり突進してきたゴブリンに足をかけて転ばせる。
そして剣を刺し討伐する。もう一体は?と思って顔を上げると、こちらに背を向け猛ダッシュしていた。
慌てて追いかけるが、逃げられた。棍棒抱えた野良ゴブ追いかけて裸足で(な訳無いが)駆けてく陽気なユウジさんという構図がそこにはあった。しかも逃げられてる。誰も笑っていない?これは、全サ◯エさんに謝らなくてはならないのかもしれない。
取り敢えず倒した一体は耳を切り取る。棍棒はアイテムボックスへ入れ移動する。血の匂いでやばい奴が来られても困る。
それを繰り返していると、日が傾き始めたので、街へ帰る。
ギルドで、サリーに素材を提出すると、
「薬草の数が随分と多いねぇ〜ま、こっちとしては助かるから良いけど」と言って大銅貨1枚と銅貨3枚を受け取った。因みに昨日の収入が銅貨4枚だったのでそれと比べるとかなり多い。この国の通貨は銅貨10枚で大銅貨1枚、大銅貨10枚で銀貨1枚、銀貨10枚で大銀貨1枚、大銀貨10枚で金貨1枚、金貨10枚で白金貨1枚になるがもっとも、白金貨は大規模な取引に使われるくらいで普通の人はお目にかかることすらない。
金を受け取ったら真っ直ぐに宿には戻らず、武器屋に寄ることにした。解体用のナイフが欲しいのだ。正直、剣で素材を切りるのはとても難しく、サリーにも解体用のナイフは持っておくべきだと言われていた。彼女に勧められた店の中に入ると、
「へいらっしゃい」
なんか鮮魚店の店員みたいなノリのおっちゃんがいた。流石にいくら怪しいオッサンでもいらっしゃいと言っておきながら実は客でしたというオチは考えにくいので、ナイフを探しているということを伝えると、
「これなんかどうです?」とナイフを10本ばかり並べてきた。っておい1番右のナイフはなぜそんなに金ピカなんだ?
結局、握って見て1番しっくり来た無骨なナイフを予備を含め2つほど購入する。
ゴーン、ゴーンあっ、7時半の鐘だ。ってヤバッ、宿屋の飯は8時までだった筈ということで、それ(鐘)に感化された少年はナイフを持って走った。いや命には嫌われてはいないと思いたい。それよりも飯ィィィ
あっぶねぇ〜その後走りに走った俺はギリギリで宿屋に滑り込み、これまた急いで出された食事をほとんど噛まずに胃に流し込み夕食は終わった。夕食は守られた
と言うところで一息
「ステータスオープン」
サワイ ユウジ レベル:4 種族:ヒト
HP:100/100 MP:45/45
VIT:21 STR:35 AGI:35 DEX:35 MEN:21 INT:21
固有スキル:薬草採取 lv3<発見><植物系毒耐性>
スキル:言語理解、アイテムボックス、鑑定眼、遠走
称号:異世界人、晩熟
SP:20
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