第15話

久しぶりの大宮駅は、人で溢れていた。

駅前の地方の出店は昨日の東北店から、京都に変わっていた。


しばらく滞在しようと、東口のネカフェに入って荷物を置いた。


着替えて、東口のライクで一人焼肉をして舌鼓を打った。


新宿から急に朝移動したのは、嫌な予感がしたからだ。

何が?と言われてもわからない。

自分の感でしかない。

何故か急に、行動や約束を変更しなければならない時があったり、ダメになったりすることがある。

後でテレビでニュースを見たら、その行けなくなった場所での、ニュースが飛び込んでくる。

それか、行った後にそこで、何かの犯人が捕まったりするのだ。


大宮にきてから、耳鳴りがひどい。

ネカフェの立て付けは悪いし、変えてもらったら今度は、鍵が素直に開く時と、開かない時がある。

あー、きっとこれは鍵屋さんで作ったスペアキーなんだろうなとか思いながら、鍵穴に入れてから、調整して開けた。


そういえば、沖縄であった人で、鍵は色んなもので簡単に開けられる、鍵穴がダメなら、隙間から開けられる様に針金で開ける方法も知っている…そんな事を、自慢していた。

今やネットで調べると、そんな事も出てくるのだろう。

でも、実際にそれを試さないと開くかどうかなんてわからないんだけとなぁ、と沖縄から帰ってきて思い出したことがあった。

その人といる時は思わなかったが、それでどこかに入ったのか、聞いてみればよかったな、なんて思った。

それじゃ、泥棒だななんて考えてから、ネカフェから暑い外へ出た。


まだまだ、夏なのか…もう、9月中旬になるのに…


東口のリスの銅像はギラギラ暑そうだった。

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