第2話
「おいサキラ!女の子が喜びそうな所って言ったのに、なんでカラオケなんだよ!」
そう言いながら那月は不満そうに唇を尖らせている。
「だって俺達まだ未成年だからお酒飲めねーしゲーセンは女の子は楽しめないだろ」
「でも、もっと他にあんだろ?遊園地とか!動物園とか!」
「大丈夫だって。女の子はみんなカラオケ大好きだから」
そう言う俺を疑いの目で見る那月はポケットからスマホを取り出した。
「あ!LINEきた!そろそろ着くって」
那月の言葉を聞いて俺は大事な事を聞いてなかった事を思い出した
「那月。今日来る女の子ってどんな子?」
やっぱり男にとって、どんな女の子かは重要だよな。
「ん?言ってなかったっけ?2人とも俺達と同じ学部で1人はかなり可愛くて俺の本命の子。これをきっかけに付き合いたいなーなんて思ってんだ」
にししと照れたように笑う那月。こいつはいつもそうだ。女好きで色んな女の子と付き合ってるけど、すぐ別れてる。今までで1番交際期間が長かったのが1年付き合った照美ちゃん。何故かいつも長続きしないんだ。
「もう1人は?」
「あー。もう1人は俺の本命の子の友達なんだけど、大人しくていい子だよ。まぁ男経験はなさそうだけど」とだけ言って黙る那月。その子に関してはあまり詳しく知らないようだ
暫く那月と適当な話をしていると遠くから那月を呼ぶ声が聞こえた
「おーい!那月くん!」大きく手を振りながら走ってくる女の子。
「あっ千春、おせーよ。来ないかと思ったじゃん」
ぶりぶりと怒る那月。
「ごめんごめん。ちょっと道間違えちゃって。あ、サキラくん?だよね?はじめまして」
その女の子は那月に答えながら俺に挨拶をした
「はじめまして。山本サキラです」簡単に自己紹介をする俺。つづいてもう1人の女の子が自己紹介をした
「はじめまして。大野瑠輝です」
この時、俺は生まれて初めて恋をした。一目惚れって本当にあるんだな。今までの人生で女の子と付き合った事はある。それでも、本気で好きになったのは瑠輝が初めてだったんだ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます