第25話 マモル vs 警察官

敦からの連絡を受けて、マモルは山梨県の駅チカにある交番に向かっていた。

そこにいたのは、体型のいい婦人警察と、若いヒョロリとした男性の警察官。


「すいません。柏崎敦の兄弟でフリージャーナリストをやっています柏崎まもるですがーー敦もジャーナリストなので、不審者ではありません」


そう言い切って、マモルは警察官を見た。


「だがね、彼は若い高校生にばかり話を聞いていたんだよ?ーー不審者だと思われても仕方ないだろう!」


警察官が少しいらだった様子で、こちらを睨んだ。


「それじゃ、あなた方(警察官)に聞きますがねーー」


護は静かな声で言った。


「9月9日11時ーー静岡、神奈川、山梨の駅のホームから三人の女子高生が飛び降りたのは、ご存じですね?」


「ーーなんだそれ?」


若い警察官が言う。


「知らされてなかったんですか?ーー我々はあなた方、警察官が「自殺」だと決めてかかっているその自殺について、調べています!女子高生の死の真相を探るのに、女子高生や男子学生に話を聞かないで、どーやって真実にたどり着くんです?」


警察官に負けずとマモルも睨み付けた。


「しかしねぇ...」


「その高校生の自殺の瞬間を目撃した人がいましてね、どうしてもおかしな様子はなかったと言ってるんですよ!ーーそれとも何ですか?あなた方が真相を調べてくれるんですか?」


ーーいや、それは...。


警察官が口ごもる。


「しょうがない。今回だけですよ!」


若い警察官は今回だけと言いながら、敦を解放してくれた。もしかしたら、マモルの話を信じてくれたのかも知れなかった。


「ありがとうございます。あ、そうそうーーあなた方、警察は「不死鳥」をご存じですか?」


マモルは聞いた。


「不死鳥ーーなんか聞いた事があるな。催眠術がどーのって怪しい宗教みたいなところだろ?」


「活動場所はわかってるんですか?ーー教えてください」


まもるは頭を下げた。


「ーーもしかしてその女子高生たちの自殺に不死鳥が関わっているのか?」


警察官が言う。








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