第17話 剛と俊治のディナー

「…いやいや」

「どうしたんだい?」

「お洒落すぎでしょ!」

「気に入ってもらえたかな?」

「お洒落すぎて入りづらいです」

「そうだね、僕も最初は入りづらかったさ、でも次第に慣れた」

「…」

「あっ、ちなみにこの店は僕の友人が運営している店だよ」

「…そうですか」

「さ、ここで立ってるのもなんだ中に入ろう」



店内にて

「お、来たな俊治」

「あぁ、剛君彼が僕の友人でこの店の店長『三日月みかづき 長門ながと』だ」

「こんばんわ、話は聞いてるよ剛君」

「こ、こんばんわ」

「彼女さんと来るんだったら言いなよ、特等席を用意しておくから」

「は、はぁ」

「長門、とりあえず2名だ」

「それじゃあ席に案内するよ」




「さて、剛君これがメニューだ」

長門からメニューが手渡される。

「…やっぱりオシャンティー」

「それではごゆっくり〜」

「…さて何を頼もうか」

「…」(だめだなんて書いてあるか全くわからない)

剛は田舎育ちのためこのような洒落た店には来たことがない。そのためメニューを見ても何が使われているのか想像がつかない。

「ん?剛君どうしたんだい?」

「…え〜っと(何か…かろうじて分かるものは…)あっ、これにします」

「ん、わかった」

俊治は定員を呼ぶベルボタンを押す。

「ご注文はお決まりで?」

長門が来た。

「とりあえず…」

俊治は注文するものを淡々と言っていく。

「かしこまりました、少々お待ち下さい」


「そういえば主任、この前転職したことがあるって聞きましたけど、前の職業は何だったんですか?」

「う〜ん、そうだね…強いて言うなら、今と変わらないかな?」

「そうですか…」

「そ」

「ふぃ〜疲れた〜」

長門が突然現れた、しかしさっきまでとは違い、制服ではなく私服だった。

「長門さん?どうして?」

「ん?もう今日の仕事はこれで終わりだから食べに来た」

「いいのか?店長がここに来て」

「閉店寸前に来いって連絡したのはこれが理由だ」

「なるほど」

「さ、ディナーを楽しもうじゃないか」

そのあと3人で仲良くディナーを楽しんだ。




「ふぃ〜食べた食べた」

「とても美味しかったです」

「お、それは良かった、また彼女さんと来たときはオマケしてやるよ」

「ありがとうございます」

「さて、僕らはここでお別れだ剛君」

「そういうわけだ、気をつけて帰れよ」

「はい、お二人もお気をつけて」

それぞれ自分の自宅へ帰宅した。



「…ちょっとまて、もしかして俺次行ったときあの難しいメニューを言わなきゃいけないの?」

後日俊治にメニューの読み方を聞いたのは別のお話。

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