第11話 姉帰宅

「ん?姉さん帰ってるのか」

家に帰るとよく見る靴が置いてあった。

「姉さん?帰ってるのか?」

しかし姉さんの気配はない、だが明かりは着いている。

「?」

すると。

「ばぁ!」

「ひゅ!?」

姉さんが天井から落ちて脅かしてきた。

「あははは!ユリア!何?今の声!」

「…」

「おい、ジュリア頼まれた物買ってき…た…ぞ…」

師匠が玄関からやってきたが私は目もくれず。

「…姉さん」

「何?」

私は無言のまま姉さんにヘッドロックした。

「ちょ、ユリア!離して!首折れる!」

「…」

「ローズ!!助けて!」

「…ユリア」

流石に師匠も止めに来たのか。

「締め付けが甘い、もっと力を入れろ」

「はい、師匠」

「折れる!!ホントに折れるから!ローズ!

「ジュリーよ、因果応報って言うんだぜ」

「ごめんなさい!許して!」

「姉さんが悪い、一回くたばったほうがいい」

「ホントにごめんなさい!!」

流石にかわいそうなのでやめにした。


「し、死ぬかと思った」

「しかしなんでユリアを脅かそうとしたんだ?」

「だってぇ、最近ユリアが任務で大変そうだからせめてもの癒しをと思って」

「癒しにならないし、いらんお世話だ」

「さてと、ジュリア明日の話をユリアにするんだろ」

明日の話?なんの事だろう。

「そうそう、ユリア明日は私たちと共同の任務に着くことになってるの」

「共同?」

「そ、カレンとユリア、ローズと私の四人で要人の警護」

「要人?誰だ?」

「とある国の大統領」

「とんでもない大物じゃないか」

「だが、その大統領はいろんな奴に狙われている」

「なぜ?」

「簡単だ、その大統領の政治が気に入らない野郎がいる、ただそれだけのことだ」

そこまで恨みを買うような政治を…

「さて、明日はユリアと初めて一緒に仕事する日だから、今日は早めに寝ちゃいましょ~」

「師匠はどうするんだ?」

「俺は家に帰って武器の整備をして寝るとするさ」

「あら、泊まって行っても良いのよ~?」

「いいや、遠慮しとく」

そう言うと師匠は我が家を後にした。


「さて、寝るとするか」

「ちょっと待ちなさいユリア」

「ん?」

「これ、飲も?」

姉さんが笑顔で出してきたのは…嘘だろ?日本酒?正気か?

「姉さん、二日酔いで倒れるぞ」

「大丈夫!ウコ○の力とシジミ汁がある!」

「…そこまでして飲みたいのか?」

「当たり前じゃない!」

「…わかった」

こうして私たち姉妹だけの飲み会が始まったのだった。…明日任務なのに…

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