2日目 9月5日 「挫折は経験した方がよき」
はい、というわけで二日目を書いている神崎です。
昨日受けたワクチン接種で左腕が上がらないことに気づいて、起床直後から暗澹たる思いに駆られましたが、それを超える嬉しいことがありました。
手早く朝食を済ませて、パソコンを起動したところ、カクヨムから一件の通知が来ていたんです。
(はて、小説の投稿をしていない自分に何のお知らせだろう)
訝しむようにマイページを開くと、なんと昨日投稿したこの『神崎日誌』にコメントが寄せられていたんです。
その人は自分と同じように電撃大賞に応募しようとしている作家さんで、朝の早い時間(なんと6時15分)からこの日誌を拝見してくれたみたいで、なかなかの長文でコメントをしてくれました。
神崎はそれを読んで朝からテンション爆あがり。
普段はプロットの整理から一日をスタートするのですが、気分良くて近くの公園までランニングしちゃいました。運動後、シャワー浴びたスッキリした頭での執筆はスムーズに進み、昼食を食べる前には、本日の作業が終わっていました。
本当、コメントをくれた作家さんには感謝です。
昼食後は、パソコンに集中していた目を休めるため、読書をすることにしました。読んだ本は、鴨志田一先生の『青春ブタ野郎はランドセル少女の夢を見ない』。言わずと知れた、電撃文庫の名作ですね。ミステリー色の強い本作を参考図書として読んでみました。続いて手をつけたのが、知念実希人先生の『天久鷹央の推理カルテⅥ』というゴリゴリの医療推理小説です。こちらも同様に参考として買ったものです。(神崎は乱読派なのです)
二冊を三時間ほどで読み終え、少しばかり余韻に浸りました。
感想はネタバレになるので避けますが、やっぱり、どちらの作品も一冊辺りの満足感が物凄く高いです。ここで言う満足感というのは、ストーリーの面白さもありますが、文章の構成力とします。序破急、起承転結、どちらでもいいですが、小説というのは、この地盤があってこそのストーリーだと神崎は思っています。この地盤こそが、二冊を読んでいる中でとても多彩だと感じました。
どれだけ内容が面白くても、それを上手く伝えられる地盤(序破急や起承転結)がなければ意味はない。よく「面白ければラノベはなんでもあり」と謳う人がいますが、それは当然理解できる文章であることが大前提の話です。
『とある魔術の禁書目録』で有名な作家、鎌池和馬先生も自身のブログで同じような言葉を残しています。「自分の望むストーリーを理解してもらうため、分かりやすい架け橋を用意できているか、否か」と。
ここで必要になってくるのがプロットの分厚さです。作品を書く上で、まず最初に行うプロット創り。神崎は最初、この鎌池先生の言葉を知るまでは「プロットなんて頭に全部入ってるし! それよりも早く本文書きたーい!」なんてイキっていました。(当時15歳、若気のイタリアン黒歴史)
まあ、そんな神崎は一度大きな失敗をするわけです。
当時LINEノベルというアプリで掲載していた現代ファンタジー小説が、見事なまでに酷評されました。
「こんな内容で月間一位は笑う」
「キャラクターが脳死で喋ってるのが胸糞」
「早くアプリから消して欲しい」
ーーなどなど。罵詈雑言の嵐でした。
同一人物からの酷評だったのですが、それだけで神崎はメンタルブレイク。
その出来事から二ヶ月間は筆を持ちませんでした。
落ち着いた頃、例の鎌池先生のブログを読んで、ふと思い至ったんです。
「ああ、地盤ができてないから、この読者には伝わらなかったのか」と。
そこで、この酷評をした読者がどんな小説をアプリ内で読んでいるのか探ってみました。すると案の定、その人はラノベよりも一般文芸に近い作品にブックマークを付けていたんです。で、自分の作品をブックマーク登録してる人を見てみると、ゴリゴリのラノベばかりを読んでいたんです。
ようやく気づきましたよ。
自分の作品の薄さ、に。
それからはもう、公開していた作品を非公開にし、一から作品を改稿しようとプロット制作に精を出しました。しかし、ここで神崎の不幸気質が発揮されてしまいます。
いざ、リベンジじゃいとアプリを開いたところ、
「LINEノベルは八月二十五日をもちましてサービスを終了します」
そんなお知らせが画面に現れましたーー何の前触れもなく。
もうびっくり。リベンジしようにも戦場がなくなるときたんです。
ここまでくると、神様に作家を諦めろと言われているみたいで、二度目の挫折を経験しました。
(その後立ち直るまでの話は、文字数の都合上別の日にします)
それでも、やっぱり作家を諦められなかった神崎は、Webやアプリでの活動を辞め、電撃大賞への応募にシフトしました。それからは約半年間でプロットを組み立て、今年の春から本文を書いているところです。
そんな神崎だから言えることがあります。
コメントしてくれた作家さんは、キャラクターや世界観の設定で苦戦しているとマイナス印象ぎみに書いてくれましたが、それはむしろ、いいことだと考え直して欲しいです。
悩みに悩んで丁寧に丁寧に、そうやって作れば作るほど、作品の完成度、すなわち地盤固めに直結すると思います。特に、電撃大賞などの他のレーベルと比べて少し敷居が高い公募には必要不可欠なことなので、過去の神崎のように端折らず、じっくり取り組んでみてください。
というわけで、前回の反省を生かして午後22時頃から描き始めるも、小説の進捗よりも自分語りが大半を占めていることに気づいた神崎でした。
グッバイアンドグッドナイト
追記、もし世界観やキャラデザ、プロットで迷っている読者さんがいれば、
『鎌池和馬の一◯年分の構造』と調べてみてください。(カクヨムは他サイトのURL貼り付けを認めていないので、すいません)
小説を書く上で重要なことを実際に成功した作家の言葉で学ぶことができます。
神崎もよく助けられました。
それではまた。
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