第60話 女子トーク②
休憩を終えるともう一度シャワーを浴び、水野咲の状態確認をする。
ゆかりは熱心に彼女の髪を梳かした。
状態確認を終えると、丈太郎は綾にゆかりを任せて更衣室を出て行った。
綾が長い髪をトリートメントしているゆかりに話しかける。
「お昼は準備室で食べるでしょう?丈太郎先生に訊けない質問に答えますよ。」
「たくさん伺いたいことがあります。よろしくお願いします。」
ゆかりのトリートメントは昔のタイプで、しばらく馴染ませなければならないということなので、綾のドライヤーが終わるのを待って、2人で更衣室を出た。
髪が長いのでタオルで巻くのではなく、肩に掛けたタオルに流している。
向かい合ってお弁当を食べる。
「私、先生にエッチな子だと思われなかったでしょうか?」
クールに見えるゆかりの第一声がこれだった。
「利奈さんも結構感じてましたし、私も昨日、卒業生にはMが多いって言われて自覚してからは濡れやすくなっちゃってますから大丈夫ですよ。丈太郎先生も体の反応だって言ってたじゃないですか。」
「そうなら良いけど、私あんなになったの初めてだから・・・。」
「その割に全然赤くなったりしてなかった様ですが?」
「よく顔に出ないと言われます。ずっとドキドキしていたんですよ?」
ゆかりはお行儀悪く、お弁当のご飯を箸でぐるぐるかき回している。
本当に恥ずかしい様だ。
「それでも好奇心が強くって、どうしても我慢できないんです。」
「それであんなに積極的だったんですね。」
「卒業生の髪の癖がだんだん直ってくるのはナノマシンのせいなんでしょうか?その、下の毛も・・・。」
「そうみたいですね。丈太郎先生が言ってました。」
「やっぱりそうなんですね。吸い込んでも効果があったら良かったのに・・・。」
「ゆかりさん綺麗なストレートじゃないですか!」
「いいえ、下の毛がね。結構縮れてるんです。それで下品に見えるんじゃないかと思って剃ってきたんですけど・・・。」
「先生が陰毛について何か言うのは聞いたことがありませんが。」
「殿方はどんなのがいいんでしょうね?」
「先生のおちんちん、元気でしたね。」
「あれは元気過ぎます。お尻に当たっちゃいました。」
「あら、大変。」
「ゆかりさんのせいでもあるんですからね。」
「それは光栄ですね。」
「こっちは他の女の人の裸を見て大きくしたおちんちんを当てられて複雑な気分です。」
「ごめんなさいね。それじゃあ自分の裸で大きくなったおちんちんならいいのですか?」
「えーっと・・・その方がマシだってことです。」
「でも、私はフニャフニャの時よりかっこいいと思いますが。」
「身の危険を感じます!」
「第三者がいる時にそれは無いと思いますよ?それに先程の発言と矛盾しています。」
「うー。」
綾はよくわからなくなっているが、そもそも彼氏でもない男と何時間も裸で一緒に居ること自体が非日常なので仕方ない。
「それにしても、本間先生は体まで若くて凄いですね。」
「騙されちゃダメですよ。中身は40のおじさんですから。」
「おじさま好きの女の子も結構多いんですよ。その子たちはおじさまの体がいいんじゃなくてガツガツしてないところがいいんですから、中身がおじさまで見た目だけでなく体まで若いなんて最高じゃないですか?」
「ゆかりさんもおじさんがいいんですか?」
「嫌いじゃないですよ。でも部長さんとは一緒に処置室に入りたくはないですね。」
「よく気の付く人なんですけどねー。」
「綾さん、生理の時はおやすみなんでしょう?本間先生だけでお尻の確認はどうするんですか?」
「まだ相談してませんけど、ユミさんにお願いするんじゃないですか?」
「私も立候補したいです。ヘアアレンジ部門は担当の子が決まっていなくて抜け易いですですから。」
「ゆかりさん、恥ずかしかったんじゃないんですか?」
「恥ずかしかったけど気持ちよかったのも本当ですから。綾ちゃんもわかるでしょう?」
「わかりたくなかったんですが・・・。」
「自分に素直にならないと長続きしませんよ?」
まだまだ目覚め始めた自分の性癖に振り回されている綾だった。
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