第22話 里菜②

 里菜のお腹の中で、彼女の肉の付いたインナーコルセットの切れ端を受け取る。

 そこに昨日の理沙との違いはない。

 お腹の中はみんな同じなんだ・・・。と綾は思った。


 そろそろインナーコルセットを切り出し終えるのか、丈太郎が


「腕を洗って新しいインナーコルセットを持ってきてくれ。」


 と指示した。


 綾がいつも丈太郎がいろんなものを取り出す壁の扉を開けると、インナーコルセットと注射器が載ったトレイが入っていた。


 綾がインナーコルセットを持って戻ると、丈太郎が里菜の背中に腕を回して上半身を起こしていた。


「それは・・・。やっぱり背中の後ろしか置き場所が無いな。置いてくれ。」


「先生が彼女を支えているんなら、私が持っていましょうか?」


「そうしようか。」


 綾は、里菜の股間から血液が流れ尽くすまで、インナーコルセットを畳んだり伸ばしたりして弾力を確かめていた。

 血液の流れがなくなったので、丈太郎は里菜を寝かせると、


「それは姫の胸の上に置いて、作業台の上と床の血を洗い流そう。」


 と指示した。


 綾は少し申し訳ないと思いながらインナーコルセットを里菜の胸に横たえると、2人で彼女の中から流れ出した血液を洗い流した。



「入れてみるか?」


 と丈太郎にインナーコルセットを渡される。


「やってみます。」


 インナーコルセットを受け取った綾は、畳んだインナーコルセットを恐る恐る里菜の膣に入れるが、丈太郎の両腕が入るぐらいなので問題なく中に入った。

 中でインナーコルセットを伸ばすが、綾の手では奥まで届かない。

 片腕を肩まで入れた時は、頰が里菜の陰部に当たったので、彼女に陰毛が無いのが少し有り難かった。


「手が届かないか?」


 と言われて丈太郎に代わる。


「そこそこ出来ているが、これでは上から届かないな。川田なら上からでも肘が入るから届くだろうが・・・。」


「川田さんもやったことあるんですか?」


「最初の頃は2人で試行錯誤したからな。」



 丈太郎がインナーコルセットを直し、2人で位置を合わせた。


「栄養注射は頼む。」


 と言って丈太郎は里菜の瞼で血色を確認した後、友里恵が入っている引き出しの方に行った。



 栄養注射を打ち終えた綾が丈太郎を呼ぶと、戻ってきた丈太郎と2人で血が着いた里菜のお尻を洗い、作業台を引き出しまで押して行って里菜と友里恵を載せ替えた。


 友里恵を載せた作業台を押して処置室の真ん中に戻ると、丈太郎は彼女のお腹を触り始めた。


「セクハラじゃないぞ。インナーコルセットの癒着具合を確認しているんだ。」


「何も言ってません。先生の場合おちんちんでわかります。」


 信用があるのかないのかわからない。


「次から交換する前後に君にも触ってもらおう。」


「あとは切開部分の確認だ。足を開かせておいてくれ。」


 まだ友里恵のお腹を撫ででいる丈太郎に言われて、綾は彼女の脚をM字に開かせた。

 筋肉は緩んでいる筈だが微妙に抵抗がある。


「なんだか生きてるような抵抗があるんですが?」


 と訊ねる綾に、横に並んできた丈太郎が、


「自重を支えられるほどじゃないが常時筋肉が収縮しようとしているんだ。その結果少しだけ状態を保持しようとする力が生まれる。

 化学的に脳から収縮信号が出ているのと同じ状態になっているらしい。」


 話しながら丈太郎は指で友里恵の小陰唇を開いて中を見る。

 薄く傷跡があるだけのそこは切開前に戻っている。

 指で優しくなぞった後で綾にも見やすい様に体をずらし、


「触ってみるか?」


 と言われたが、綾は


「そっちの趣味はありません。」


 と断った。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る