第21話 里菜

 2人は更衣室で全裸になると、シャワーを浴びて処置室に入った。

 綾は髪を纏める時間があるので少し遅れるが、毎日やっているだけあって

 かかる時間は少しずつ短くなっている。

 いつもは丈太郎が先に処置室に入るのだが、今日は綾が見て欲しいものがあると言って待ってもらっていた。


 綾は髪を纏める時に使う2本の三つ編みを作りながら、


「この三つ編みだけ家で作っておいたら手間が省けるんですが、ダメですか?」


「朝シャンして来るなら大丈夫だと思うが、ゴムなんかを外し忘れないようにしてくれよ。三つ編みの中に染み込んだシャンプーはちゃんと流せるのか?」


「うー。それはやってみないとわかりません。」


「じゃあ、午後のシャンプーの時にやってみろ。」


「そうします。」



 丈太郎に少し遅れて綾が処置室に入ると、丈太郎が女の子が入った引き出しを2つ引き出して待っていた。


「今日は2人の姫のメンテナンスと昨日処置した2人の状態の確認だ。

 午前中に1人メンテナンスをしてから林田友里恵の確認。午後も1人メンテナンスをしてから笹崎理沙の確認をするんだが、午後に処置する姫で川田に肛門の引っ張り具合をみてもらう。」

「そこで、どちらの姫を見てもらうのが良いか君の意見を聞きたい。」


 と言って丈太郎が引き出しの中に横たわる2人の女の子に目を落とす。


 引き出しには対照的なプロポーションを持つ2人が横たわっていた。

 1人はスレンダーで少し儚げな少女、もう1人はいわゆるナイスボディーの持ち主。

 2人ともそんなに身長は高くない。


「やっぱりお尻は大きい方が垂れやすいでしょう。私にはわかりませんが。」


 セクハラで言われているのではないとわかっていても、やはり面白くはない。

 そもそも全裸の4人の男女がいる状況でセクハラも何もあったものではないが、

 ヌーディストビーチの倫理基準を取り入れるべきなのだろうか?


「脂肪が少ない方がわかりやすくないか?」


「それはありますけど、お尻の小さい子は何もしなくてもあまり垂れないと思います。

 大きい子を基準にして小さい子で不自然になる様なら引っ張らなければいいのでは?」


「なるほど。その辺は川田の意見も聞くとして、午前中は尻の小さな高島里菜にして、川田には弘中裕美を見てもらおう。」

「作業台を持ってきてくれ。」


 綾が作業台を押してくると、丈太郎が里菜を抱き上げて作業台に載せた。

 2人で処置室の真ん中に押してゆく。


「高島里菜。大学生だ。死因は薬物中毒。誘拐事件の被害者だ。」


「それは・・・。ご家族はミュージアムに入れないんですか?」


「例外は認めていないし、いくら金を積まれても認める訳にはいかない。

 ただ、部長が処置後の画像を渡したと聞いている。」


 綾はしんみりした気分になった。


「姫がどんな人生を歩んだとしてもやることは同じだが、こういう話を聞くとやる気が出るだろう?」


 朝、部長さんが言っていたことの中にはこれも含まれるんだろうか?と思いながら、綾は


「はい、精一杯頑張ります。!」


 と答えた。


 いつもの様に丈太郎はリナの細い脚をM字に開かせ、会陰部から切開する。

 少し色の濃い小陰唇が大きめだ。

 彼女の股間に陰毛は無い。


「今日はイメージトレーニングはいいから、俺が渡したパーツは足元のケースに入れてくれ。」


「他にやることはありませんか?」


「姫の顔色の確認ぐらいだな。」


 丈太郎が切開した里菜の膣に両腕を突っ込んでインナーコルセットを切り出している間、手持ち無沙汰の綾は、里菜の体を眺めた。

 天然なのだろう。少しウェーブしたロングの髪、小さくて少し面長の輪郭、目はパッチリ大きいが他のパーツが小さめの里菜は、透き通るように白い肌もあって、

 いかにも深窓のお嬢様という容姿だ。

 いや、金髪にすればお姫様か?

 お嬢様が奨学金を利用するのかな?とも思ったが、家柄が良ければお金もあるという訳でもないだろう。

 なで肩で肩幅が狭い。

 胸は少し控えめだが、形がいいというよりは柔らかそうという感じだ。

 起き上がると少し下を向くのかもしれない。

 乳輪は小さく薄いピンク。

 腰はしっかりくびれている。

 ウエスト以外のスリーサイズは昨日の理沙と同じぐらいだろうが、見た目は全然違う。

 手脚も細い。


「上に回るぞ。」


 と丈太郎に言われて、綾は里奈の股間に回った。

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