第19話 美尻(理沙③)

「尻の形がよくわかるように起こすから、そこで見ていてくれ。」


 と言って丈太郎は理沙をうつ伏せにすると、作業台に登って膝立ちになり、理沙の脇に腕を入れて持ち上げた。

 上半身が少し前かがみになるように理沙の肩を抱き寄せると彼女のささやかな胸が丈太郎の胸で潰れた。

 全裸の2人が膝立ちで抱き合っている形だ。

 理沙の頭が力なく丈太郎の胸にしなだれかかっているのが雰囲気を出しているが、彼女の腕は投げ出されたままなので、厳密には抱きはいないのだが。


「どうだ?」


「少しだけ足を開いた方がお尻の形が良くわかりますね。」


「直してくれ。」


 と言われて綾は理沙に近付いて彼女の膝の位置を直す。

 薄い陰毛から性器が透けて見えた。


「良くなりました。」


「じゃあこれから引っ張ってみるから見ていてくれ」


 と言うと、丈太郎は理沙を片手で支えて、空いた右手を彼女の股間に入れる。


「先生、怪しすぎます。」


「そうじゃない!今から引っ張るからちゃんと見てろ!」


 綾の茶々に余裕なく反応した丈太郎が肛門を内側から引っ張ると、少し内股が締まったように見えた。


「もう少し上に引っ張れませんか?」


「こうか?」


 丈太郎の手首の角度が変わるのに合わせて理沙の尻がキュッと上がる。


「そうそう、いい感じです。これだけ変わればきっと先生にだってわかりますよ!」


 綾が我が事のように喜ぶので、丈太郎は


「それじゃあ見せてもらおうか。」


 と言って理沙を元に戻すと作業台から降りた。


「え?」


 と言って戸惑う綾に


「同じようにやってくれ。」


 と丈太郎は大真面目だ。


 綾は、自分が言い出したことだから仕方ないと、作業台に登ったが、いくら内臓を失って軽くなっているとはいえ、綾と理沙はほとんど同じ身長なので苦労している。

 丈太郎も手伝って、やっと先程と同じポーズが完成した。

 膝立ちで抱き合う(?)全裸の美少女ふたりである。


 理沙の体の暖かさと柔らかさに少し鼓動が早くなった綾は、理沙の股間に手を入れて少し弄った後、彼女の肩越しに、丈太郎に向かって、


「これから引っ張りますからちゃんと見て・・・何おちんちん立ててるんですか!」


「すまん。あまりにもエロチックな構図だったんで・・・むしろちゃんと見てるから反応してるんだ。」


 赤くなった綾は、丈太郎の苦しい言い訳は無視して、


「引っ張りますよ!」


 と言って理沙の肛門を内側から上に引っ張った。


「なるほど、変わるな。」


 と言った丈太郎だが、


「しばらくそうしていてくれ。」


 と言うと、綾の後ろに回った。


「先生、何してるんですか!」


 と振り向いて咎めた綾は、理沙の股間から抜いた手で自分のお尻を隠すが、

 丈太郎は


「生きた尻と比べさせてくれ。」


 と言って引き下がらない。


 先程と違って萎れた丈太郎の性器を見て、綾はしぶしぶ手を除けて理沙と同じぐらい膝を開き、上半身を少し傾けると自分のお尻とその隙間から覗く性器を丈太郎の目に晒した。


「女子高生のお尻と比べないでください。」


「いやいや。いい勝負だと思うぞ。」




 理沙の体を引き出しの中の型に納めながら、丈太郎が、


「インナーコルセットに肛門の結び目を引っ掛ける場所を作ってもらうことになるだろうから、今度川田に実地で見てもらわんとな。」


 と言うので、綾は丈太郎がやるのと自分がやるのとどっちがマシだろうかと考えるのだった。

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