第13話
一方赤井と牧は鈴木達と合流し事情を長々と説明した。今まで語られなかった真実に2人はしばらく言葉を詰まらせた、無理もない約100年間この世界を彷徨い続けた最も長生きした世代だからだ。
そして佐藤は泣いた、自分たちは非力な存在でありながらこの惑星にて得た力を行使し敵と判断して宇宙人を容赦なく殺してきた。自分たちは元々、人間同士で争い国力を高めることであたかもそれが一個人の役割だといつしか勘違いしていた。
だが鈴木は言ったそれの何が悪いのかと、今まで人類がいくつ無駄な物や思想を形作ったか、それによって何万人もの国民が救われたかを俺たち人間は決して
忘れてはならないと。そんな鈴木に対し赤井は言った「ふざけるな、戦争はクソだそれに日本は何回負ければ気が済む、挑み続けることが美学など間違っているお前ら世代が疑問を呈し訴えを起こさなかったせいで俺の父は死んだんだ」
鈴木「あのなー俺たちも喜んで戦ってたわけじゃねー、それに家族が死ぬなんて俺の時代じゃ珍しくないぞ。この世界も同じだ。いい加減無駄な言い争いはやめようぜそんなことばっかしてるからお前のような事を言い出す馬鹿が出てくるんだ」
鈴木と赤井は互いに思いを語るが一向に自分を曲げなかった。そして2人は能力でけりをつける事にした。すると赤井の後ろから三体の宇宙人が出てきて自分の
切り札はこれだといい鈴木めがけて攻撃を仕掛ける。対して鈴木は空気を伝い振動を広範囲でコントロールし宇宙人に対抗する、二人の死闘を見届ける佐藤と牧は彼らを止めようと牧が佐藤の能力を向上させ鈴木と宇宙人の間に入り戦いを仲裁しようとしたその時、佐藤は後ろに飛ばされ、気絶する赤井と鈴木の姿があった。そこには颯爽と立ち尽くす内藤の姿があった。内藤「こいつらが争う必要はないそうだろ?
佐藤、牧。俺はこの世界で手に入れた力をこのクライドの繁栄のために使いたいだから争わないでくれ少なくとも同じ種族ではな」牧「うん、わかった…でこの惑星クライドって名前なの?」内藤「ああ、そうだティラノから授けられた」佐藤「それはそうと、お前滅茶苦茶強くなってるなさっきの状態の俺でも感知できなかったぞ」
内藤が割って入ったことにより三体の宇宙人は赤井と共に気を失い同じく鈴木もしばらくは昏睡状態が続いた。そして数日がたった時鈴木が目を覚ます、外から複数の人の声が聞こえる。外を見るとそこにはまるで地球と錯覚するほどの人間の姿が…数千いや数万はいる。それは宇宙に帰還したティラノが父であるディクテイターにクライドの実験結果を伝え冷凍保存されていた地球人を一斉にクライドに送り込むことでこの星の繁栄を許可したのだ。解放された人々は内藤をはじめ元からクライドにいた人間に事情を聴きこの世界観について理解した。鈴木は内藤たち4人を集め聞いた、ここを繁栄させるにも統括する奴が必要だ。誰がいいか多数決で決めるぞすると3人は迷わず内藤を指し言った牧「俺は彼に従うよ主がない今、俺の生きがいは
ないからね」牧は元々執事だった。佐藤「俺はこの世界でも皆の生活に重要となる能力を持つ身だ、本来ならこの俺が統括するところだがこいつには勝てねぇだから内藤お前には期待しているぞ」赤井「数日前なら気が動転して何をするかわからなかったけど、今は自信を持って言えるこいつなら俺たちをまとめられる。それに鈴木お前と闘って俺は思ったよお前自身を操っておけばよかったってな、」鈴木「うるせーそもそも性質上俺に干渉すらできないぞ、いい加減なことは言うな…そして内藤!お前は紛れもなくこの世界の救世主だ。これからも頼むぞ俺たち人間を」内藤「あぁ、だが俺も完璧ではないお前たちの力が必要だ。だからといって幹部やらなんやらは定めない尊宅は一切なしだ」
内藤がそう言うと3人は率先して村を開拓しそれぞれの位置に人間を送りクライドの発展と個々の能力の使い方を教えていきこの惑星は宇宙で最も生命に適した惑星になった。
終わりのない世界 ミミック @magnam
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。終わりのない世界の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます