第12話

一方内藤は両腕に佐藤と鈴木を抱え一目散に逃げていた。そして全てを知ったかのように内藤はこの世界の真の成り立ちについて二人に話した。自分たちが宇宙人の実験に強制的に参加させられていて自分たちを襲ってきたのは宇宙人でその中でもティラノは宇宙協会最高司令官ディクテイターの息子であることを、そしてこのような出来事の原因が人間にあった事を。鈴木「でもなんで急に?ここに来てまったくの無知だったお前がいきなりびっくりするような事言いやがってティラノになんかされたか?」内藤「そう、それだったんだ俺は奴と接触したことで脳裏に100年前の記憶が映し出された、おそらくティラノの能力だろう。そして今わかっていることは奴は俺を全力で殺しに来るだろう、だから二人とはここで一旦わかれる」といい佐藤と鈴木を仙寒山から少し離れた場所に下ろし二人が唖然とする中内藤は枯籠山を目指し走り出した。


内藤「冥界の神器によってこの世界は生み出された、そして地球はすでに侵略されているだろう、俺たちが現状を打開しても残された希望はこの惑星だそして俺自身が向き合わなければならないのは他種族(ティラノ)そのものだ」

すると洞窟めがけて突進するティラノVS内藤の決戦が始まった。アトミック星人のパワーを持って痛烈な打撃を入れるティラノに対し内藤は命の泉の恩恵により授かった超人体質でそれに対抗する、熾烈を極めた戦いは1時間も続いた。彼らはそれでも疲弊しない徐々に手数やフォームが同じになり互いにこれ以上の争いは意味をなさないと自覚し手を止める。周りを見渡せば半径1kmにもなるクレーターができていた。ティラノ「まさかここまでとは、お前自身どこまで理解しているかは分からんが俺たちアトミック星人は元々地球を管轄していた身、その中でお前たち人間を異常な生物とみなした。そして宇宙会議が開かれ貴様らは裁かれたと簡単に言えばこんなとこか」内藤「わかっているそれはさっきお前に殴られた時悟ったよ、厳密にいえば気を失ってあの世を彷徨っていた。だが俺は恩恵によりすぐに気が戻り同時に

今までとは比べ物にならない程の力を宿したそんなところだ」ティラノ「やはりそうだったか、この星を管轄する身だ少なくともお前たちよりは詳しい。俺が一番恐れていたのは恩恵を受けた者が欲に走りこの星で暴走することだ、そうなればこの計画の実行は意味をなさなくなる闘ってわかったお前は朽ちるべきでない存在だと」


するとティラノの前に赤井と牧それに数百体の生き残った宇宙人が現れティラノは彼らに言った「もういい、こいつは脅威ではない同胞たちよこの星は完成したのだ幾百の過去を乗り越えついに救世主が現れた」すると無数の宇宙人は雄たけびを上げた。そしてティラノは内藤に赤井と牧について語った「彼らは決して悪人ではない我らと共に上手く共存してきたが一部の害悪な人間の裏切りにより君たちから見ると敵と見なされてもおかしくない状況になってしまった」内藤「?話を聞く限り過去に何かあったようだね教えてよ」ティラノ「君のように山の恩恵を受けた者は過去にたくさんいたが彼らがその力を発揮できるのは君が経験した通り一度気を失う必要があるだが能力者である君たちは自力で気を失うことは皆無に等しいそこで赤井や牧のように相手を弱体化させこちらを強化できる能力者を使い恩恵を受けた者を覚醒へと導いてきた。だが先ほど我が言った通り中には授かった力に甘えて我々のような宇宙人を無差別に攻撃し始める輩が現れた、そうなると赤井、牧では手が付けられん。だから我が直々に地に降りたということだ」


ティラノの話に納得した表情を見せる内藤はひとまず赤井と牧を鈴木達の元へと向かわせた。内藤「なるほど、やっとわかったよ君の話を聞く限り時間軸は存在し俺たち自身の肉体をお前たちが改造し不老にした訳だ」ティラノ「そうだ、だが恨む気持ちも分かる。お前たちにとっては別惑星の者が独断で下した判断だだが広い目で見れば汚染と同族での争いはこの世で最も醜い」ティラノは内藤の実力を認めお前なら我がいなくてもこの星を守っていけるといい生き残った宇宙人と共に宇宙船に乗り自らの惑星に帰っていった、ティラノはこの惑星「クライド」を内藤に授け宇宙空間へと消えてった。

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