第3話 ソフドの剣
大昔、クー・フーリンって勇者がいた。
「クアルンゲの牛捕り」の後に再勃発した「ロスナリーの戦い」において、クー・フーリンは借り物の武具だったため、カルブレ・ニア・フェルと戦っても膠着状態が続いた。だがついに勇士の御者ロイグが、クー・フーリン自身の武具を持ってやってきた。 クー・フーリンは剣クルージンをふりあげ、恐槍ドゥヴシェフ(再話ではドゥバッハ)を投げ、カルブレの心臓を貫通させたのち、屍が地に落ちる間髪も与えず、飛びかかってこの剣で首を刈り取った。「ウラドの武者たちの酩酊」では、アルスターの一団が鉄の館に閉じこめられ火責めにされたとき、クー・フーリンはその剣クルージーンを柄まで深く鉄の館に突き立て、それは隣接する二軒の木板の館も貫通した。
ソフドの剣とはソフドの重代の家宝で、その切っ先は夜になると蝋燭のように輝いたという。その刃の撓いようは、たとえ刃を折り返しくっつけても、投槍のようにぴんとまっすぐ元通りになった。水に浮かべて流した毛髪を触れただけでこれを斬り、人を両断してもいずれの半身もしばし気づかぬほどだった。言い伝えによれば、それはかつてのクー・フーリンの剣クルージーン・カサド・ヒャンだった。家令大臣はそれを自分のものと主張した(ひそかにその柄に自分の名を刻銘させていた)。 ソフドは剣を差し出すも、それは祖父を殺した凶器であるから、大臣が自分のものと仰せなら、償ってほしい、と反論した。裁断を下した名君コルマク・マク・アルト王は、賠償を命じたが、 この剣は見覚えがあり、クー・フーリンの剣をアルスターの王が使って祖父コン百戦王を殺したものだと断定し、王室がとりあげた。以降、マナナーンの杯と枝とともに、エリンの三至宝に数えられる。
2015年、髄天はこの頃荒れていて泥棒などをしていた。ニューヨークにある豪邸に忍び込んだところ、不思議な剣に心を奪われて盗んでしまったのだ。
髄天はグアム最大の都市、デデドにやって来た。
デデドという名前の起源は明確にされていない。「2インチ」に対するチャモロ語の語「dededo」であるという説、あるいは「足のかかと」を意味する語の「dedeggo」であるという説、そして「つま先立ち」を意味する「deggo」であるという説がある。
髄天は恋人岬ってところにやって来た。
グアムのタモン湾の北の端にある岬で、グアムで最も有名な景勝地である。岬の公園には、岬名の由来でもある男女が抱き合う像が立っている。これはスペイン統治時代に、先住民であるチャモロ族の娘が、結婚を迫るスペイン人総督から逃れ、同族の恋人と永遠の愛を誓い、お互いの髪を結びあって岬の断崖から身を投じたという悲恋伝説をモチーフとしている。
星子もここに来ただろうか?
夕方、マイクロネシアモールにやって来た。
アウトレットモールとアメリカ式のショッピングモールを併せた形態で125店が出店しており、核店舗となっているメイシーズはハワイ以西では唯一の店舗である。モールには、ベネトン、ゲス、リーバイスなどのブティックも出店している。さらに、24時間営業のフードコート・レストランや、12スクリーンの映画館、24時間営業のスーパーマーケットもあり、伝統的なアメリカのモールの構成が引き継がれている。モールの内部には、ローラーコースター、回転木馬、バンパーカーなど7種類の乗り物備えたテーマパーク「ファンタスティックパーク」と、ゲームセンターがある。
このほか、グアムで唯一のフットロッカーの店舗や、ノーティカ、シスレー(ベネトンのブランド)、フォリフォリ、ゲームストップ、ビタミンワールドの店がある。
ファーストフードやレストラン、軽食チェーンでは、バーガーキング、チリーズ・ツー、コールド・ストーン・クリーマリー、デニーズ、グレートアメリカンクッキーカンパニー、ケンタッキー・フライド・チキン、プレッツェルメーカー、スバーロ、サブウェイ、タコベル、タコ・デル・マー、シナボンなどがある。
マイクロネシアモールは、ジーゴのアンダーセン空軍基地に近いため基地関係者が訪れることも多い。これに対し、競争関係にあるタムニンのグアム・プレミア・アウトレットやハガニアのハガニアショッピングセンターは、ピティやサンタ・リタの海軍基地に近い。
大量のゾンビが呻き声を上げながら襲いかかってきた。髄天はソフドの剣でバッサ!バッサ!と斬り捨てた。
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