第307話 外店 10
「随分と回りくどい言い方をするね。大方、
「根城?」
訳が分からないという言葉をきれいに張り付けた二つの顔を見合わせる。
「あの場所が誰の住処なのか。それを知らない者など、冥府にはいない。
「そういうことか。」
考えてみれば、彼は最強と
彼を知らない者など、なるほど確かにいないはずだ。
となれば、彼の住んでいる場所も当然のごとくこの世界では知れ渡っているのだろう。
「確かに、あの場所はとても目立つだろうね、
柔らかく口角を上げ、嬉しそうに目を細めている
「
「・・・うん。黒を匿ってもらっているから。」
ひっそりとしたその声に、ようやく
「ごめん。」
思わずそんな台詞が真也の口をついて出る。
「
だがそれでも、
気づけなかった。
あんな状態の黒を置いたまま、
そんな簡単なことにすら思い至らなかったと思うと、
三人の顔を見つめ、
「心配しないで。一緒にこれなかったのは残念だけど。黒とはいつでも繋がれるんだ。・・・それに俺一人帰ったりなんてしたら、黒をきっと傷つけてしまうから。」
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